プレスリリース

2008年11月11日
株式会社神戸製鋼所
中部電力株式会社
東京電力株式会社
関西電力株式会社

高効率水冷式スクリュチラー「ハイエフミニII」の開発・販売について~水冷式スクリュチラーとして業界最高のエネルギー効率を達成~

添付資料2:「ハイエフミニII」の概要

1    外 観
    写真1 高効率水冷式スクリュチラー「ハイエフミニ2」
    写真1 高効率水冷式スクリュチラー「ハイエフミニ2
     
2    仕 様
   
表1 「ハイエフミニ2」仕様
冷却能力※1 528kW
消費電力※1 88kW
COP※1 6.0
IPLV 9.2
寸法 奥行き2.100m※2×幅1.160m
×高さ2.114m※3
質量※4 運搬質量:2,400kg
運転質量:2,600kg
圧縮機 インバータ駆動ツインスクリュ式
高圧ガス保安法 に基づく手続き 届出※5
冷凍保安責任者 不要※5
※1   冷水入口/出口水温12℃/ 7℃、冷却水入口/出口水温30℃/35℃の条件における値です。
※2   奥行きには、水配管長さ(0.1m)を含みます。
※3   高さには、インバータ排気口高さ(0.164m)を含みます。なお、インバータ排気口は容易に脱着可能です。
※4   「ハイエフミニ2」は、冷水や冷却水を機械内部に保有した状態で運転するため、運転時は保有水量分だけ運搬時よりも質量が大きくなります。
※5   高圧ガス保安法の規制上の基準となる1日の冷凍能力が43.7トンのため、設置の際に都道府県知事へ届出が必要ですが、冷凍保安責任者の選任は不要です。1日の冷凍能力(単位:トン)とは、水冷スクリュチラーを含む冷凍設備の大きさを示す法律用語です。
     
3    ハイエフミニ2のフローと高効率化のポイント
     ハイエフミニ2は、インバータ駆動スクリュ圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器で構成され、それら構成機器を冷媒が循環します。


 圧縮機で圧縮され、高圧となった冷媒ガスは凝縮器に導かれ、凝縮器内で冷却水によって冷やされ、高圧の冷媒液となります。高圧の冷媒液は、膨張弁で減圧されて、低圧の冷媒液となって蒸発器へ送られます。蒸発器内では、低圧の冷媒液が蒸発することで冷水から熱を奪い、低圧の冷媒ガスとなります。低圧の冷媒ガスは、再び圧縮機へ吸込まれます。


 熱を奪われた冷水は温度が低下し、冷房用の冷水として使われた後、温まって蒸発器にかえってきます。一方、冷却水は凝縮器で温められ、屋上などに設置した冷却塔で大気に熱を放出して温度を下げた後、再び冷却水として凝縮器で使用します。


 チラーの高効率化には、圧縮機の高効率化、熱交換器の高性能化、冷媒サイクルの最適化、膨張動力の回収などが開発項目として挙げられますが、これらのうち、熱交換器の高性能化が最も投資対効果が高く、早期にヒートポンプチラーの高効率化を達成できると考えられました。


 「ハイエフミニ2」は、他の型式の熱交換器に比べ、性能やコンパクト性・軽量性において優位なプレート式熱交換器を採用しています。そこで、このプレート式熱交換器をさらに高性能化することにより高効率な水冷式スクリュチラーを開発しました。
     
    図1 ハイエフミニ2のフローと高効率化のポイント
     
    図1 ハイエフミニ2のフローと高効率化のポイント
     
     
4    「ハイエフミニ2」の高効率化技術(熱交換器の高性能化)
   
(1) プレート式熱交換器の熱交換性能の向上
   「ハイエフミニ2」は、蒸発器と凝縮器に採用しているプレート式熱交換器の熱交換プレートパターンの最適化により、プレート面内の流体の流れを改善し、熱交換性能を向上させました。
   
図2 プレート式熱交換器の概念図と熱交換プレートの高性能化のポイント
 
図2 プレート式熱交換器の概念図と熱交換プレートの高性能化のポイント
 
   
(2) 蒸発器内の冷媒分配の均一化による性能向上
   「ハイエフミニ2」は、運転状態に合わせたプレート積層方向の冷媒分配機構の最適設計により従来機(ハイエフミニ)より冷媒分配を改善し、熱交換性能を向上させました。
   
図3 冷媒分配の改善のイメージ
 
図3 冷媒分配の改善のイメージ
 
     
5    ハイエフミニ2の性能
    図4 部分負荷時の性能特性
     
    図4 部分負荷時の性能特性
     
     
    図5 冷却水温度変化時の性能特性
     
    図5 冷却水温度変化時の性能特性

以  上

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