プレスリリース

2007年6月25日
関西電力株式会社

美浜発電所3号機の定期検査状況について(A蓄圧タンク窒素供給系統からの僅かな窒素漏れの原因と対策)

   美浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力82万6千キロワット、定格熱出力244万キロワット)は、平成19年4月4日より第22回定期検査を実施していますが、蓄圧タンク※1(全3台)の漏えい検査を行うため、6月7日より同タンクに窒素を供給し、6月8日から所定の圧力にて漏えい確認を行っていたところ、A蓄圧タンクの窒素供給配管の溶接部1箇所から僅かに窒素が漏れていることを確認しました。
 なお、B、C蓄圧タンク、および蓄圧タンクにつながる窒素供給配管の溶接部について点検し、当該部以外に漏えいのないことを確認しました。
 本事象による環境への放射能の影響はありません。

[平成19年6月11日 お知らせ済み]

1.点検結果
当該溶接部全周について浸透探傷検査※2を行った結果、漏れが確認された部分で非常に小さな円形(直径約0.5mm以下)の指示が2箇所確認されました。
当該部はソケット溶接構造となっており、漏えい部を切り出し、断面観察を行った結果、溶接部の内側に溶接金属の溶け込み不足による空洞と融合不良による小さな隙間が溶接部表面近傍まで続いていました。
A蓄圧タンクの工事実績を確認したところ、プラント建設時(昭和50年)に設置して以降で改造工事の実績はなく、運転期間中(今定期検査開始まで)に圧力低下はありませんでした。
当該窒素供給配管は、運転中は加圧状態であるが、定期検査のために原子炉を停止した以降は大気圧まで減圧しており、この圧力変動が繰り返されていました。

2.推定原因
 プラント建設時において、当該窒素供給配管のソケット溶接を施工した際、溶接不良(溶け込み不足や融合不良)による隙間が溶接部表面近くまで達しており、その後の運転・停止に伴う圧力変動の繰り返し等の影響を受け、今定期検査の加圧時に開口し、漏えいに至ったものと推定されました。

3.対 策
当該部については新品の配管に取替えました。また、溶接形状については突合せ溶接に変更しました。
当該部を除く各蓄圧タンクにつながる第一弁までの窒素供給配管溶接部について浸透探傷検査を実施し、問題がないことを確認しました。
各蓄圧タンクについて、供用期間中検査※3として漏えい検査を実施し、問題がないことを確認しました。


 なお、念のため、原子炉起動前の加圧状態で、各蓄圧タンクにつながる第一弁までの窒素供給配管溶接部について漏えいがないことを確認します。

以  上

※1: 蓄圧タンク
原子炉冷却材喪失事故時など1次冷却系統の圧力が所定値以下に低下した際に、系統に注入するためのほう酸水を蓄えているタンク。ほう酸水は窒素により加圧(約4.4〜4.5MPa)されている。
   
※2: 浸透探傷検査
試験体表面に開口している傷を目で見やすくするため、可視染料の入った高浸透性の液を浸透させた後、余分な浸透液を除去し、現像剤により浸透指示模様として観察する方法。
   
※3: 供用期間中検査
原子炉の安全確保上、重要な設備(圧力容器、弁、ポンプ、配管等)の健全性を確認するため、法令に基づき定期的に実施される検査。当該タンクについては、10年に1回検査を行う。