プレスリリース

2005年1月7日
関西電力株式会社

美浜発電所2号機の定期検査開始について

1. 主要な工事等について

・格納容器送気ラインベローズ取替工事
 前回定期検査において、格納容器送気ライン*1 のベローズ(伸縮継手)に貫通穴が確認されたことから、接着剤による補修を行いました。
 今回定期検査においては、今後の保全に万全を期す観点から当該ベローズおよび前後の配管を、同仕様(ステンレス)のものに取り替えます。


*1:  格納容器送気ライン
  定期検査時などのプラント停止に、格納容器内へ送る外気を通す配管


2.保全対策について

(1)原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る点検
  国内外PWRプラントにおいて、600系ニッケル基合金を用いた原子炉容器上部ふた管台や1次冷却材系統の溶接部で応力腐食割れが発生した事例に鑑み、溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材出口管台、原子炉容器炉内計装筒管台、蒸気発生器冷却材出入口管台等について、外観目視点検や超音波探傷検査を実施します。


(2)高サイクル熱疲労割れに係る点検
 国内PWRプラントにおいて、再生熱交換器の胴側出口配管部で、高温水と低温水の混合により発生する温度ゆらぎを主な要因とする高サイクル熱疲労割れが発生した事例に鑑み、同様の熱疲労割れが発生する可能性のある余熱除去ポンプ入口ミニマムフローライン接続部等について、超音波探傷検査を実施します。


(3)2次系配管の肉厚検査等
  美浜発電所3号機において2次系配管が減肉し破損した事故に鑑み、2次系配管の1,271箇所について超音波検査(肉厚測定)を実施します。
  また、過去の点検結果から減肉傾向の見られる部位について、計画的に、既設と同種材料(炭素鋼)または、耐食性に優れたステンレス鋼、低合金鋼の配管に取り替えます。


※  美浜発電所2号機は8月13日~11月29日の間、プラントを停止し、2次系配管16箇所の超音波検査(肉厚測定)を実施し、健全性を確認している。


3.燃料集合体の取り替え

  燃料集合体全数121体のうち41体(うち40体は新燃料集合体)を取り替える予定です。


4.今後の予定   

  原子炉起動、臨界  : 平成17年3月上旬
  調整運転開始  : 平成17年3月上旬
  本格運転再開  : 平成17年3月下旬

 

なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。

以 上

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