プレスリリース

2004年12月6日

大飯発電所2号機の復水ポンプ出口ナトリウム計の指示値上昇について (復水器細管(伝熱管)漏えいの疑いに伴う監視強化)

 大飯発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力117万5千キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、定格熱出力一定運転中のところ、平成16年12月5日5時35分頃、「復水ポンプ出口ナトリウム計」※1 の指示値がわずかに上昇していることを、当社運転員が確認しました。(通常値約0.01ppbが0.03ppbに上昇)※2

 このため、監視強化を行っていたところ、復水ポンプ出口ナトリウム計の指示値が徐々に上昇し、同日10時08分に「復水ポンプ出口ナトリウム高」警報(設定値:0.1ppb)が発信し、復水器※3 内の細管(伝熱管)の内部を流れる海水が復水器内に混入している可能性があると推定しました。

 その後、指示値の上昇は収まり、約0.1ppbで安定して推移していましたが、同日22時30分頃に、指示値は通常値に戻り、現在も通常値で推移している状況です。このため、今後も継続して監視強化を行っていきます。

 また、復水器内への海水混入を検知するその他の検出器等※4 の指示値に変化はありません。
 なお、この事象による環境への放射能の影響はありません。

   ※ 1: 復水ポンプ出口ナトリウム計:復水ポンプ出口の水に含まれるナトリウムの量を連続的に分析する検出器
   ※ 2: ppb:part per billion。濃度の単位で10億分の1を表す。
   ※ 3:  復水器:タービンを回し終えた蒸気を、細管(伝熱管)内を流れる海水で冷却し、水にする機器。
大飯2号機には復水器が3台あり、冷却する海水系統が2系統(A,B)ある。
   ※ 4: 復水器検塩計(通常約0.15μS/cm)、復水ポンプ出口酸導電率計(通常約0.15μS/cm)、
蒸気発生器酸導電率計(通常約0.3μS/cm)、蒸気発生器塩素イオン濃度(通常約0.3ppb)
[μS/cm(マイクロジーメンス毎センチメートル) …導電率を表す単位。水に含まれる不純物の量を電気的に測定した値]


 

以 上

プレスリリース