プレスリリース

2002年12月24日

ポリスチレンリサイクル事業会社 「関電エコメルツ株式会社」の設立について



 当社は本日、発泡スチロール等の廃棄物に含まれるポリスチレンをリサイクルする社内ベンチャー会社「関電エコメルツ株式会社」を設立いたしました。同社は、関西電力の社内ベンチャー制度「かんでん起業チャレンジ制度」を活用した社員からの提案を受けて事業化する会社で、本年11月に制度の拡大により新設された提案型ワイドベンチャー適用の第1号となります(社内ベンチャー会社としては4社目)。

 発泡スチロールをはじめとするポリスチレン製品の大半は、産業廃棄物として焼却または埋立処分されています。特に発泡スチロールについては、一部で熱溶融によるリサイクルが行われていますが、紙などの不純物を取り除くのに手間やコストがかかることから、現在、発泡スチロールの材料リサイクルは全廃棄量の4割弱にとどまっています(平成13年「発泡スチロール再資源化協会」調査)。

 本事業は、当社社員が独自に開発し特許出願した石油系溶剤「エコメルツ溶剤」を用いて、ポリスチレンの完全なリサイクルを行うものです。このリサイクルの特長は以下の通りです。

  発泡スチロールを溶剤に溶かし、ポリスチレンと不純物をほぼ完全に分離します。
  ポリスチレンが溶解されたゲルは、再びポリスチレンと元の溶剤にほぼ完全に分離され、ポリスチレンはペレット状に製品化し、溶剤は再活用します(溶剤回収率:94%)。

 本リサイクル事業に際しては、エコメルツ溶剤を製造・卸売する「イーガグローバルカンパニー有限会社」と溶剤を産業廃棄物の処理事業者等に販売する「エコメルツ手法協会」(全国の16支部37社で構成)、回収したゲルを再生溶剤とポリスチレンに分離してそれぞれの販売を行う「関電エコメルツ(株)」の3事業団体が分業して、進めてまいります。この事業スキームは、現在の産業廃棄物の処理実態に即した形で、確実なリサイクルを行うことができるものとなっており、同ビジネスモデルについては特許を出願しております。

 なお、関電エコメルツ(株)は平成15年6月に営業を開始する予定で、初年度は約1億円の売上高を目標にし、営業開始3年目で単年度黒字、4年目で累積損失解消を目指してまいります。

 当社は今後も、当社グループの事業領域拡大と企業風土の一層の活性化を図るため、社内ベンチャー制度を積極的に進めていきます。また、地球温暖化防止、資源リサイクル等に積極的に取り組み、環境保全に対する技術・経験の蓄積を新たなビジネスに結びつけ、収益の拡大につなげていきます。

以 上

<参考資料>


プレスリリース