プレスリリース

2002年12月3日

変圧器からの絶縁油漏れに関する調査結果について




 当社は、本年9月19日、京都市南区でマンション供給用として屋外電気室に設置している変圧器1台から絶縁油が電気室内の床面に漏れていることを発見しました。このことから、当社管内全域において113箇所の屋外電気室を点検した結果、京都市下京区、東大阪市、大阪市において絶縁油が漏れていることを確認しました。専門機関での分析の結果、京都市南区、下京区、東大阪市の3箇所4台にPCB(ポリ塩化ビフェニル)(※)が含まれていることが判明しました。
[平成14年9月27日、10月3日記者発表済]

 絶縁油漏れの原因は、変圧器底部と屋外電気室の床面との間に十分な空間を設けていないため、雨水等により変圧器底部が湿度の高い状態となり、急速にさびによる腐食が進行したものと考えられます。よって、同様な状態になり得る設備を洗い出し点検した結果(全36箇所)、滋賀県の2箇所で絶縁油漏れを発見しました。専門機関での分析の結果、このうちの1箇所1台で39ppmのPCBが含まれていることが判明しました。なお、絶縁油が漏れた変圧器については取り替え工事を行い、当社において 適切な管理を行っております。

<参考:変圧器からの絶縁油漏れ点検結果>

149箇所1603台の変圧器を調査:漏油箇所6箇所8台(内PCB含有4箇所5台)
場所 変圧器台数 PCB含有量
京都市南区 1台  10.5ppm
京都市下京区 2台 14ppm、12ppm
東大阪市 1台  9.8ppm
大阪市 2台 新油のため混入なし
滋賀県八日市市 1台  39ppm
滋賀県大津市 1台  新油のため混入なし

 さらに、PCBが含まれていた4箇所については、各行政からのご指導のもと、周辺土壌、雨水舛などの環境調査を行った結果、外部環境に影響はありませんでした。本結果については、本日までに各行政に報告しております。

 当社は現在、同様の状態になり得る変圧器の下に腕金を枕木状に設置し、変圧器底部を確認できる点検スペースを確保するとともに、腐食しにくい状態にする措置を実施中です。さらに万全を期すために、今後、変圧器を吊る方式等に変更し、変圧器底部と他物との接触面をなくし床面との間に十分な空間を設け、一層腐食しにくい状態にすることにより、再発防止に努めてまいります。

以 上

  ※PCB(ポリ塩化ビフェニル)
     有機塩素化合物の一種で、有害性が問題になり、昭和49年までに、製造、輸入、使用が原則禁止になった。以降、国の規則、指導に基づき、メーカーや事業者により厳重に保管されている。
 なお、人体への影響としては、口から体に取り込まれることにより、皮膚障害や肝臓障害等の影響が考えられる。

 

<参考資料>


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