プレスリリース

2000年5月17日

平成12年度研究計画について

 近年、電力需要の伸び悩みに対し、夏期には冷房需要等により尖鋭化が進み、負荷率の改善が重要な課題となっています。当社では、その改善策として、電気温水器やエコアイス等の導入促進の他、電力貯蔵用電池の研究開発にも力を入れて取り組んでいます。とりわけ、レドックスフロー電池については1985年から研究を進め、実用レベルに達したことから、この度お客さまのビルに設置し、今年3月よりフィールド実証試験を開始しました。

<フィールド試験施設の概要>

 1.設置機器: 100kW・8時間容量
 2.設置場所: 住友電設株式会社 本社ビル(大阪市西区)
 3.設置目的: 施工技術およびビル負荷に合わせた最適な運転技術
  の検証
長期的な信頼性、保守性等の検証


  【レドックスフロー電池の特長】
 ○サイクル寿命が長い
 ○起動停止が即時に行える
 ○フレキシブルなゴムタンクを用いてビル地下等の未利用スペース 
   への設置が可能
 ○既存建物への適用が容易
 

<今後の課題>
 1.設備コストの低減(現状:約60万円/kW)
 2.フィールド実証試験の追加および使用実態に即した運用の検証
 3.非常用電源・UPS(無停電電源装置)等の機能の充実

 これまでの研究において、既設ビルへの設置がスムーズに行えること、現状電池効率など運転結果も良好であることが確認されており、今後、お客さまに満足していただけるご提案をできるよう、上記課題について優先的に研究を進めて参ります。

以 上  

<参考資料>

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