プレスリリース
1999
1999年4月16日
制御棒駆動装置動作不良の推定メカニズム


①余熱除去ポンプ出口ドレン配管からの漏えい対策工事のため保管。
②制御棒駆動装置内が湿潤状態で保管されていたため、はさみ板等で腐食が発生。
③原子炉起動準備(1/15から)の制御棒動作試験で、上昇動作させると可動つかみ磁極が上がり、はさみ板に当たって腐食生成物が拡散。
④腐食生成物が制御棒駆動機構の摺動部(案内管と可動つかみ磁極や可動ラッチ支持管および固定つかみ磁極の隙間)に入り込む。
⑤制御棒が動作する時には可動ラッチ支持管の下端が固定つかみ磁極のダッシュポット部から引き抜かれるとともに、ダッシュポット部へ水の流入が必要となる。
腐食生成物は高温状態で磁性体となり、固定つかみ磁極の周辺にも集まったためダッシュポット部の流路がより狭くなり水の流入が妨げられた。
④による案内管と可動ラッチ支持管の摺動抵抗の増加、および⑤による流路抵抗の増加から、可動つかみ磁極の上げ動作に遅れが生じ、制御棒の動作不良が発生したと推定