プレスリリース
1999
1999年2月22日
使用済燃料構内輸送容器に関する再点検結果と再発防止対策
1.中性子遮へい材(レジン)の点検
以下について社内標準類に反映し、確実に実施することとした。
- (1)保管サンプルの追加分析
- データの信頼性を高めるため、ホウ素濃度及び水素濃度の追加分析を実施した結果、追加分析データの最小値は、「使用済燃料輸送容器調査検討委員会」で設定した解析入力値(下限値)に対し、十分保守的な値であることを確認した。
- (2)追加モックアップ試験の実施
- 中性子遮へい材(レジン)のホウ素濃度及び水素濃度の分布確認のため、追加モックアップ試験を実施した結果、各濃度に特定の分布傾向は認められなかった。
2.製造時データの点検
- (1)材料証明書の確認
- 遮へい性能に関わる材料を含め、全ての材料証明書の確認を行った結果、中性子遮へい材(レジン)を除いて材料証明書の信頼性に問題ないことを確認した。
- (2)使用前検査に用いられた記録の確認
- 使用前検査に用いられた記録については、中性子遮へい材(レジン)を除いて品質保証部門が適切に記録を作成しており、さらに第三者による立会検査が適切に行われていたことを確認した。
- (1)製造当時における品質保証状況の確認
- キャスクメーカにおける製造当時の品質保証活動が適切に行われていたことを確認した。さらに、特殊材料については、原電工事を除き適切な調達先管理が行われていたことを確認した。
- (2)キャスクメーカにおける再発防止対策の反映状況の確認
- キャスクメーカにおける品質保証監査の充実等の再発防止対策が適切に反映されていることを確認した。
以下について社内標準類に反映し、確実に実施することとした。
- (1)材料仕様等に関する関係者との情報交換、技術検討の実施
- 特殊な材料や新しい技術を採用する場合には、材料仕様等に関し関係者と情報交換を行うとともに、必要な技術検討を行う。
- (2)下請承認審査の充実
- 元請企業が下請企業を選定する際及び下請企業がさらにその下請企業を選定する際には、品質保証体制や技術能力を確認する等下請承認審査を充実する。
- (3)品質保証監査の充実
- 元請企業の内部監査の仕組みが働いていること、また、元請企業が下請企業の品質保証状況を確認していること等、品質保証監査を充実する。
- (4)データ確認方法の充実
- 特殊材料の証明書発行にあたり品質保証部門等の確認を受けていること、発行責任者が明確になっていることを確認する等データ確認方法を充実する。
- (5)工程調整の円滑化
- 品質に影響を与えるような無理な工程となっていないか等請負企業等との連絡調整をより円滑に行う。
以 上