プレスリリース

1998年8月27日

大飯発電所2号機の定期検査開始について

1.今回の定期検査を利用して実施する主な工事等
    (1)原子炉容器上部ふた取替工事   (添付1参照)
     中長期的な保守性、経済性等を総合的に勘案し、将来的な健全性維持を図るという予防保全の観点から、既設の原子炉容器上部ふたを撤去し、新しい型の原子炉容器上部ふたに取替えます。

    (2)1次冷却材ポンプ供用期間中検査
     1次冷却材ポンプの供用期間中検査として4台ある1次冷却材ポンプのうち、D-1次冷却材ポンプについて、主フランジボルト、締めつけ部等耐圧部の健全性を確認するとともに、分解検査としてインペラ等の内部部品について点検します。

    (3)余熱除去系、格納容器スプレイ系配管接続工事
     アクシデントマネジメント(AM)対策として、余熱除去系の再循環ができなかった場合に、格納容器スプレイポンプを用いた炉心への再循環経路を確保するため、余熱除去(低圧注入)ポンプ出口配管と格納容器スプレイポンプ出口配管を接続します。

    (4)発電機負荷開閉装置設置工事
     所内電源の信頼性向上対策として、発電機と主変圧器の間に、発電機負荷開閉装置を設置します。

    (5)充てん/高圧注入ポンプおよび充てんポンプ取替工事
     保守性の向上の観点から、現在取り付けられている充てん/高圧注入ポンプ(2台)および充てんポンプ(1台)とモータ全数(全3台)を取替えます。
     なお、搬出・搬入するために、ポンプ室生体しゃへい壁に仮開口部を設置し、作業後復旧します。

    (6)アイスコンデンサ氷取替工事
     定期検査時のアイスコンデンサ氷補充作業の効率化を図るため、氷をブロック化するとともに、氷に昇華を抑制するフィルムを装着します。

    *:アイスコンデンサとは
     アイスコンデンサは、国内では大飯発電所1、2号機にのみ採用されており、1次冷却材喪失事故時に格納容器内に放出される蒸気をアイスコンデンサ内に保有している氷により凝縮し、格納容器内圧の上昇を抑制する機能を有する設備です。

2.燃料集合体の取替え

    燃料集合体全数193体のうち81体を取替える予定です。
    (取替用燃料集合体のうち80体は、新燃料集合体。)

3.今後の予定

 
原子炉起動、臨界:平成10年12月 下旬
調整運転開始  :平成10年12月 下旬
本格運転再開  :平成11年 1月 下旬

以 上

<参考資料>

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