再生可能エネルギーへの取組み
環境への取組み

長野県木曽郡大桑村にある読書(よみかき)ダムでは、ダム下流の景観の保全など、河川環境の維持のために必要な流量を放流しており、それを「河川維持流量」と呼んでいます。さらに、今まで発電に利用されていなかったその河川維持流量と落差を有効利用して、2011年6月から大桑野尻発電所の運転を開始。年間約375万kWh(一般家庭約1千世帯の年間電気使用量に相当)の発電電力量を見込んでおり、この結果、年間1,300トンのCO2排出量削減が期待できます。

大桑野尻発電所の概要

これまで、水力発電所は大規模なものが主流となってきましたが、最近は、使われていない水資源も発電に有効利用しようという動きがあります。中でも、最大出力1,000kW以下の水力発電を「小水力発電」などと呼んでいます。
関西電力では、2012年12月に151箇所目の水力発電所「新黒薙(くろなぎ)第二発電所」の営業運転を開始しました。新黒薙第二発電所は、既設の黒薙第二発電所(最大出力7,600kW、昭和22年発電開始)につながる水圧鉄管を途中で分岐し、新たな水力発電所を造るものです。最大出力は1,900kWで、年間の発電電力量は約1,200万kWhを見込んでおり、一般家庭約3,300世帯の年間電気使用量に相当します。また、CO2排出量については、年間約5,000t削減することが可能となります。
当社は、今後も引き続き、水力発電をはじめとする再生可能エネルギーの開発推進に積極的に取り組み、その普及・拡大に貢献してまいります。

新黒薙第二発電所の設置状況

新黒薙第二発電所の設置状況

新黒薙第二発電所の設備

新黒薙第二発電所の設備

老朽化が著しくすすんだ水力発電所において、効率の高い水車などの新技術を導入し、抜本的な改修をおこなうことを設備更新工事といいます。この工事により、使用水量やダムの落差が同じでも、発電出力を増加させることができます。関西電力では1988年から各地の水力発電所の設備更新工事に取組み、現在までに累計で約6万kWの出力増となりました。その結果、年間約12万トンのCO2排出量削減に貢献することができました。

水力発電所の設備更新工事などによる出力増加

水力発電に適した黒部川。関西電力は、ここに4つのダムと11箇所の発電所を設けています。全国有数の急流河川である黒部川は、特に周辺の山地の浸食作用が著しく、大量の土砂が河川に流れ込むため、短期間でダムに土砂が貯まり、貯水や発電といったダム本来の機能が維持できなくなるだけでなく、下流河川の浸食や海岸侵食など、いろいろな問題が発生します。これを解決するための技術が「排砂」であり、当社の「出し平ダム」は、排砂技術を備えたダムになります。

排砂のしくみ

  1. 水位低下

    両ダムの水位を下げます。

    水位低下

  2. 排砂・通砂中

    両ダムの湛水池内を自然流下(河川本来の流れ)状態にすることにより、出し平ダムから土砂を流下させ宇奈月ダムを通過して、下流へ流します。

    排砂・通砂中

  3. 排砂・通砂後の措置

    両ダムの排砂ゲートを閉め、ダムの水位を回復させ、上流からの流水を一定時間放流します。

    排砂・通砂後の措置

河川にあるいくつかのダムには魚の遡上を妨げないように「魚道」が造られています。魚道にはいろいろな方式がありますが、魚だけでなくカニ類やウナギ等も遡上できるよう、隔壁の下部に穴をあけたり魚道全区間に麻ロープを設置している魚道もあります。

  • 階段式

    階段式

    魚道を設置するスペースが十分あるところには、越流部が傾斜した隔壁を狭い間隔で設置した階段式魚道を使用しています。

    採用しているダム:各所のダム

  • 潜孔式

    潜孔式

    貯水池(ダム)の水位変動が大きな場所には、一定の流量を保つためシャッターゲートを用いた潜孔式魚道を使用しています。

    採用しているダム:今渡ダム

  • デニール式

    デニール式

    魚道を設置するスペースが狭く、ダム上下流の水位差が大きなところには、急勾配でも低流速部を確保できるデニール式魚道を使用しています。

    採用しているダム:今渡ダム

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