プレスリリース
株式会社神戸製鋼所
中部電力株式会社
東京電力株式会社
関西電力株式会社
高効率温水ヒートポンプ「HEM-HR90」の開発・販売について~業界で初めて90℃温水と7℃冷水の同時供給を高い効率で実現~
株式会社神戸製鋼所と中部電力株式会社、東京電力株式会社、関西電力株式会社の4社は、このたび、業界で初めて90℃の温水と7℃の冷水の同時供給を実現した高効率温水ヒートポンプ「HEM-HR90」を共同で開発いたしました。本機は、株式会社神戸製鋼所が平成22年4月から販売を開始いたします。
飲料・食料品・化学・電子デバイスなどの工場では、材料の殺菌や洗浄などに温水を、冷却や冷房などに冷水をそれぞれ循環させて使用する工程があり、主にボイラと冷凍機により供給しています。この温水と冷水をひとつの機器により高い効率で同時に供給できる温度は、従来のヒートポンプでは、低温が7℃の場合に高温の上限は70℃であったため、採用できる加熱工程に限りがあり、さらなる供給温度の高温化の要望をいただいておりました。
そこで、今回開発した「HEM-HR90」は、温水ヒートポンプでは業界で初となる2段スクリュ圧縮機の採用、圧縮機モータの高温対応化および最適な冷媒選定により、70〜90℃の温水と5〜30℃の冷水の同時供給を高い効率で実現しました。これにより本機は、飲料の加熱殺菌や各種温水洗浄などの70〜90℃の温水を使用する加熱工程への採用が可能となります。
本機は、90℃温水と同時に7℃冷水を供給する際の総合COP4.5※1を達成し、従来のボイラと冷凍機を組み合わせたシステムと比べ、ランニングコストやエネルギー消費量、CO2排出量を大幅に削減できます。
なお、本機は販売に先立ち、2月16日から19日に東京ビッグサイトで開催される「HVAC&R JAPAN 2010(ヒーバック&アール ジャパン) 第36回冷凍・空調・暖房展※2」において展示のうえ、ご紹介いたします。
「HEM-HR90」の主な特長は、以下のとおりです。
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- ※1 総合COP(総合Coefficient of Performance:総合成績係数):
温水を加熱する能力と冷水を冷却する能力との合計の能力(kW)を運転時の消費電力(kW)で除した値で、この値が大きいほど省エネルギー性が高いことを示します。
本機の総合COP4.5とは、エネルギー投入量(消費電力)に対し、4.5倍の熱エネルギーが取り出せることを意味します。
本機の総合COP4.5は、温水温度が本機への入口側で80℃、出口側で90℃かつ冷水温度が入口側で17℃、出口側で7℃の条件における値です。 - ※2 HVAC&R JAPAN 2010(ヒーバック&アール ジャパン)第36回冷凍・空調・暖房展:
会期 : 平成22年2月16日(火)〜19日(金)10:00〜17:00(最終日は16:00まで) 会場 : 東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-21-1) 主催 : 社団法人 日本冷凍空調工業会 入場料 : 無料(登録制)
以 上