プレスリリース
2020
2020年12月1日
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況について
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
- 1.運転状況について(2020年11月30日現在)
-
発電所 電気
出力
(kW)運転状況 備 考 美 浜
発電所3号機 82.6万 第25回 定期検査中
2011年5月14日~未定高 浜
発電所1号機 82.6万 第27回 定期検査中
2011年1月10日~未定2号機 82.6万 第27回 定期検査中
2011年11月25日~未定3号機 87.0万 第24回 定期検査中
2020年1月6日~2021年1月中旬予定※4号機 87.0万 第23回 定期検査中
2020年10月7日~未定高浜発電所4号機の定期検査状況について(蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査結果に関する点検状況)
高浜発電所4号機中間建屋における火災について
大 飯
発電所3号機 118.0万 第18回 定期検査中
2020年7月20日~未定4号機 118.0万 第17回 定期検査中
2020年11月3日~2021年2月中旬予定※高浜発電所4号機の蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査に関する点検状況を踏まえ必要に応じて対応を検討。
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 | 許認可日 |
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大飯 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2013. 7. 8 | 2016. 5.18 2016.11.18 2017. 2. 3 2017. 4.24 |
2017. 5.24 |
工事計画認可申請 | 2013. 7. 8 2013. 8. 5※1 |
2016.12. 1 2017. 4.26 2017. 6.26 2017. 7.18 2017. 8.15 |
2017. 8.25 | |
保安規定変更認可申請 | 2013. 7. 8 | 2016.12. 1 2017. 8.25 |
2017. 9. 1 | |
使用前検査申請 | 3号機:2017.8.28 (開始:2017.9.11) 4号機:2017.8.28 (開始:2017.9.14) |
2017.11.30 | 3号機:2018. 4.10 4号機:2018. 6. 5 |
|
高浜 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2013. 7. 8 | 2014.10.31 2014.12. 1 2015. 1.28 |
2015. 2.12 |
工事計画認可申請 | 2013. 7. 8 2013. 8. 5※1 |
2015. 2. 2 2015. 4.15 2015. 7.16※2 2015. 7.28※2 2015. 9.29※3 |
3号機:2015. 8. 4 4号機:2015.10. 9 |
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保安規定変更認可申請 | 2013. 7. 8 | 2015. 6.19 2015. 9.29 |
2015.10. 9 | |
使用前検査申請 | 3号機:2015. 8. 5 (開始:2015. 8.17) 4号機:2015.10.14 (開始:2015.10.21) |
3号機:2015.10.14※4 3号機:2015.11.25 4号機:2015.11.25 3号機:2016. 2. 8 |
3号機:2016. 2.26 4号機:2017. 6.16 |
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美浜3号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2015. 3.17 | 2016. 5.31 2016. 6.23 |
2016.10. 5 |
工事計画認可申請 | 2015.11.26 | 2016. 2.29 2016. 5.31 2016. 8.26 2016.10. 7 |
2016.10.26 | |
保安規定変更認可申請 | 2015. 3.17 | 2019. 7.31 | 2020. 2.27 | |
使用前検査申請 | 2017.12.15 (開始:2018.1.15) |
2019. 2. 6 2020. 4. 7 2020. 8.21 |
- | |
高浜 1、2号機 |
原子炉設置変更許可申請 (高浜1~4号機) |
2015. 3.17 | 2016. 1.22 2016. 2.10 2016. 4.12 |
2016. 4.20 |
工事計画認可申請 | 2015. 7.3 | 2015.11.16 2016. 1.22 2016. 2.29 2016. 4.27 2016. 5.27 |
2016. 6.10 | |
保安規定変更認可申請 | 2019. 7.31 | - | - | |
使用前検査申請 | 2016.10. 7 (開始:2016.11.14) |
1、2号機:2019. 2. 6 1、2号機:2020. 4. 7 1号機 :2020. 8.21 |
- |
- ※1:高浜発電所3、4号機では2015.2.2の補正書に、大飯発電所3、4号機では2016.12.1の補正書に、2013.8.5の申請内容を含めたため、2013.8.5の申請を取り下げ。
- ※2:高浜発電所3号機および共用設備のうち3号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※3:高浜発電所4号機および共用設備のうち4号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※4:高浜発電所4号機の共用設備の使用前検査時期を高浜発電所3号機の使用前検査工程に反映した記載内容の変更。
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 | 許認可日 |
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高浜 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2014.12.25 | 2016. 6. 3 2016. 7.12 |
2016. 9.21 |
工事計画認可申請 | 2017. 4.26 | 2018.12.21 2019. 4.26 2019. 7.17 2019. 7.30 |
2019. 8. 7 | |
保安規定変更認可申請 | 2020. 4.17 | 2020. 9. 8 2020. 9.17 2020. 9.28 |
2020.10. 7 | |
使用前検査申請 | 2019. 8.13 | 2019. 8.30 2020. 2. 3 2020. 2.27 2020. 3.24 2020. 4. 7 2020. 4.23 |
- | |
高浜 1、2号機 |
原子炉設置変更許可申請 (高浜1~4号機) |
2016.12.22 | 2017. 4.26 2017.12.15 |
2018. 3. 7 |
工事計画認可申請 | (第1回)2018. 3. 8 | (第1回)2018.10. 5 (第1回)2019. 2.19 (第1回)2019. 3.20 (第1回)2019. 4. 9 (第1回)2019. 4.19 |
(第1回)2019. 4.25 | |
(第2回)2018.11.16 | (第2回)2019. 5.31 (第2回)2019. 8. 2 (第2回)2019. 8.21 |
(第2回)2019.9.13 | ||
(第3回)2019. 3.15 | (第3回)2019. 8. 2 (第3回)2019. 9.27 |
(第3回)2019.10.24 | ||
(第4回)2019. 5.31 | (第4回)2019.12.25 (第4回)2020. 2.13 |
(第4回)2020. 2.20 | ||
保安規定変更認可申請 | - | - | - | |
使用前検査申請 | (第1回)2019. 7. 9 | 2020. 3.24 | - | |
(第2回)2019.10.17 | ||||
(第3回)2019.11.12 | ||||
(第4回)2020. 2.27 | ||||
美浜3号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2018. 4.20 | 2020. 4. 1 2020. 5.22 |
2020. 7. 8 |
工事計画認可申請※ | 2020. 7.10 | - | - | |
保安規定変更認可申請 | - | - | - | |
大飯3、4号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2019. 3. 8 | 2019.12.26 2020. 2. 5 |
2020. 2.26 |
工事計画認可申請※ | (第1回)2020. 3. 6 | (第1回)2020. 4.14 | - | |
(第2回)2020. 8.26 | - | - | ||
保安規定変更認可申請 | - | - | - |
※2020.4.1以降は関係法令等の改正(新検査制度導入)により「設計及び工事計画認可申請」として申請。
- 2.廃止措置の状況(2020年11月30日現在)
-
発電所 廃止措置の状況 美浜発電所 1号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2018.4.2 ~) 2号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2018.3.12 ~) 大飯発電所 1号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2020.4.1 ~)
・系統除染作業中(2020.4.1 ~)2号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2020.4.1 ~)
・系統除染作業中(2020.4.1 ~)
- 3.トラブル情報等について
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- (1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
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発電所名 高浜発電所4号機 発 生 日 2020年11月20日 件 名 高浜発電所4号機の定期検査状況について
(蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査結果に関する点検状況)事象概要
および
対策等高浜発電所4号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、2020年10月7日から第23回定期検査を実施しており、蒸気発生器(SG)の健全性を確認する観点から、3台あるSGの伝熱管全数※1について応力腐食割れ※2等を検出するために、定期検査ごとに行っている渦流探傷検査(ECT)※3を実施しました。
その結果、A-SGの伝熱管1本、C-SGの伝熱管3本について、管支持板※4部付近に外面(2次側)からの減肉とみられる有意な信号指示が認められました。
今後、有意な信号指示があった伝熱管の外観等を確認するため、小型カメラによる調査等を実施する予定です。
なお、本件による環境への放射能の影響はありません。[2020年11月20日お知らせ済み]
- ※1 過去に有意な信号指示が認められ、施栓した管等を除きA-SGで3,244本、B-SGで3,247本、C-SGで3,256本、合計9,747本。
- ※2 環境、応力、材料の3要因によって発生する割れ。
- ※3 高周波電流を流したコイルを、伝熱管に接近させることで対象物に渦電流を発生させ、対象物のきず等により生じた渦電流の変化を電気信号として取り出すことできず等を検出する検査であり、伝熱管の内面(1次側)より、伝熱管の内面(1次側)と外面(2次側)の両方を検査している。
- ※4 伝熱管を支持する部品。
- 1.調査状況
有意な信号指示があった4本の伝熱管の外観等を確認するため、小型カメラを用いてA、C-SG内部(2次側)の調査を行いました。
また、高浜発電所4号機の前回定期検査および高浜発電所3号機の現在の定期検査において、SG伝熱管外面に減肉が発生した事象を踏まえ、SGブローダウン系統(SG内の水の排水系統)に取り付けた仮設フィルタを取り外し、異物の有無の確認を行いまし た。- (1)有意な信号指示があった伝熱管の外観調査等
-
- (A-SG)
-
- ・有意な信号指示があった1本の伝熱管の減肉箇所に付着物を確認しました。
- ・また、伝熱管に幅1mm以下、周方向に約4mmのきずがあり、きずの位置は、ECTおよび外観確認の結果から、第3管支持板下端から約8mm下であることを確認しました。
- ・付着物を回収した結果、その大きさは、幅約15mm、長さ約9mmでした。
- (C-SG)
-
- ・有意な信号指示があった3本の伝熱管には、幅約1mmもしくは1mm以下、周方向に約2mmから7mmのきずを確認しました。
このうち、1本の伝熱管において、伝熱管と管支持板の間に付着物が挟まっていることを確認しました。今後、この付着物の回収を行う予定です。 - ・また、きずの位置は、ECTおよび外観確認の結果から、1本が第3管支持板下端付近、2本が第3管支持板下端から約1mmから3mm下であることを確認しました。
- ・有意な信号指示があった3本の伝熱管には、幅約1mmもしくは1mm以下、周方向に約2mmから7mmのきずを確認しました。
これら4本の伝熱管の一部には、減肉箇所に光沢のある金属面が認められていることや、きずの形状や過去の類似事例の調査結果等から摩耗減肉の可能性が高いことを確認しました。
- (2)SGブローダウン系統に取り付けた仮設フィルタの点検
- SGブローダウン系統のSGブローダウンタンク出口側の配管および復水器水室ブロー配管に設置していた仮設フィルタを取り外し、異物の有無を確認した結果、スラッジ※5等が回収されましたが、伝熱管を傷つけるような異物は確認できませんで した。
- ※5 2次系配管に含まれる鉄の微粒子が固まってできた鉄酸化物。
- 2.今後の予定
-
A-SGおよびC-SGで確認された付着物については、今後、工場において化学成分分析、外観観察等の詳細調査を実施する予定です。
また、SG器内およびSGブローダウン系統の配管内等に異物が残存していないか確認するため、引き続き、小型カメラ等による調査を行う予定です。
[2020年11月25日お知らせ済み]
以 上
- (2)安全協定の異常時報告事象
- なし
- (3)保全品質情報等
-
発電所名 高浜発電所4号機 発 生 日 2020年11月16日 件 名 高浜発電所4号機中間建屋における火災について 事象概要
および
対策等- 1.事象の概要
-
高浜発電所4号機は、第23回定期検査中のところ、11月16日10時35分頃、中間建屋(非管理区域)において、作業員Aが設備点検に使用する仮設分電盤に通電するため作業用分電盤の電源を入れたところ、分電盤同士を繋ぐ仮設ケーブルからの発火を確認したことから、消火器で消火しました。その後、当社社員が119番通報を行い、11時46分に消防署員により鎮火が確認されました。
本事象において、負傷者は発生しておらず、周辺環境への放射能の影響はありませんでした。また、火災による原子炉施設への影響はありませんでした。 - 2.推定原因
-
調査の結果、前日に作業員Bが2本の仮設ケーブルを繋いで分電盤同士を接続するよう配置しましたが、作業責任者等に連絡することを失念しており、作業員Aは2本の接続作業を行わずに電源を入れたことがわかりました。
このため、通電された仮設ケーブル先端の端子部分で短絡が発生し、発火したものと推定しました。 - 3.対策
-
仮設ケーブル敷設時は、通電前に複数本のケーブルが使用されていないか確認するとともに、地絡だけでなくケーブル同士の短絡がないことを確認するよう社内ルールに規定しました。
また、複数本の仮設ケーブルを使用する場合、敷設した作業員は作業責任者等に対してその旨を確実に連絡するよう、改めて協力会社等に周知しました。
以 上
以 上