プレスリリース
2019
2019年10月3日
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況について
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
- 1.運転状況について(2019年10月2日現在)
-
発電所 電気
出力
(kW)運転状況 備 考 美 浜
発電所3号機 82.6万 第25回 定期検査中
2011年5月14日~未定使用済燃料ピット耐震補強工事における協力会社作業員の負傷について
詳細は3(2)のとおり高 浜
発電所1号機 82.6万 第27回 定期検査中
2011年1月10日~未定安全対策工事における協力会社作業員の負傷について
詳細は3(2)のとおり2号機 82.6万 第27回 定期検査中
2011年11月25日~未定3号機 87.0万 運転中 4号機 87.0万 第22回 定期検査中
2019年9月18日~2020年1月上旬予定A蒸気発生器主蒸気流量計の一時的な指示値低下に伴う運転上の制限の逸脱および復帰について
詳細は3(3)のとおり大 飯
発電所1号機※1 - 廃止(2018.3.1 9:00)
(定期検査中※2(2010年12月10日~未定))2号機※1 - 廃止(2018.3.1 9:00)
(定期検査中※2(2011年12月16日~未定))3号機 118.0万 運転中 4号機 118.0万 第16回 定期検査中
2019年7月4日~2019年10月上旬予定
(調整運転中)- ※1:2018年3月1日に経済産業大臣へ廃止に係る発電事業変更届出書を提出。
- ※2:法律上、定期検査は廃止措置計画の認可を受けた日をもって終了とみなされる。
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 | 許認可日 |
---|---|---|---|---|
大飯 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2013. 7. 8 | 2016. 5.18 2016.11.18 2017. 2. 3 2017. 4.24 |
2017. 5.24 |
工事計画認可申請 | 2013. 7. 8 2013. 8. 5※1 |
2016.12. 1 2017. 4.26 2017. 6.26 2017. 7.18 2017. 8.15 |
2017. 8.25 | |
保安規定変更認可申請 | 2013. 7. 8 | 2016.12. 1 2017. 8.25 |
2017. 9. 1 | |
使用前検査申請 | 3号機:2017.8.28 (開始:2017.9.11) 4号機:2017.8.28 (開始:2017.9.14) |
2017.11.30 | 3号機:2018. 4.10 4号機:2018. 6. 5 |
|
高浜 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2013. 7. 8 | 2014.10.31 2014.12. 1 2015. 1.28 |
2015. 2.12 |
工事計画認可申請 | 2013. 7. 8 2013. 8. 5※1 |
2015. 2. 2 2015. 4.15 2015. 7.16※2 2015. 7.28※2 2015. 9.29※3 |
3号機:2015. 8. 4 4号機:2015.10. 9 |
|
保安規定変更認可申請 | 2013. 7. 8 | 2015. 6.19 2015. 9.29 |
2015.10. 9 | |
使用前検査申請 | 3号機:2015. 8. 5 (開始:2015. 8.17) 4号機:2015.10.14 (開始:2015.10.21) |
3号機:2015.10.14※4 3号機:2015.11.25 4号機:2015.11.25 3号機:2016. 2. 8 |
3号機:2016. 2.26 4号機:2017. 6.16 |
|
美浜3号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2015. 3.17 | 2016. 5.31 2016. 6.23 |
2016.10. 5 |
工事計画認可申請 | 2015.11.26 | 2016. 2.29 2016. 5.31 2016. 8.26 2016.10. 7 |
2016.10.26 | |
保安規定変更認可申請 | 2015. 3.17 | 2019. 7.31 | - | |
使用前検査申請 | 2017.12.15 (開始:2018.1.15) |
- | - | |
高浜 1、2号機 |
原子炉設置変更許可申請 (高浜1~4号機) |
2015. 3.17 | 2016. 1.22 2016. 2.10 2016. 4.12 |
2016. 4.20 |
工事計画認可申請 | 2015. 7.3 | 2015.11.16 2016. 1.22 2016. 2.29 2016. 4.27 2016. 5.27 |
2016. 6.10 | |
保安規定変更認可申請 | 2019. 7.31 | - | - | |
使用前検査申請 | 2016.10. 7 (開始:2016.11.14) |
- | - |
- ※1:高浜発電所3、4号機では2015.2.2の補正書に、大飯発電所3、4号機では2016.12.1の補正書に、2013.8.5の申請内容を含めたため、2013.8.5の申請を取り下げ。
- ※2:高浜発電所3号機および共用設備のうち3号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※3:高浜発電所4号機および共用設備のうち4号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※4:高浜発電所4号機の共用設備の使用前検査時期を高浜発電所3号機の使用前検査工程に反映した記載内容の変更。
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 | 許認可日 |
---|---|---|---|---|
高浜 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2014.12.25 | 2016. 6. 3 2016. 7.12 |
2016. 9.21 |
工事計画認可申請 | 2017. 4.26 | 2018.12.21 2019. 4.26 2019. 7.17 2019. 7.30 |
2019. 8.7 | |
保安規定変更認可申請 | - | - | - | |
使用前検査申請 | 2019. 8.13 | - | - | |
高浜 1、2号機 |
原子炉設置変更許可申請 (高浜1~4号機) |
2016.12.22 | 2017. 4.26 2017.12.15 |
2018. 3. 7 |
工事計画認可申請 | (第1回)2018. 3. 8 (第2回)2018.11.16 (第3回)2019. 3.15 (第4回)2019. 5.31 |
(第1回)2018.10. 5 (第1回)2019. 2.19 (第1回)2019. 3.20 (第1回)2019. 4. 9 (第1回)2019. 4.19 (第2回)2019. 5.31 (第2回)2019. 8. 2 (第2回)2019. 8.21 (第3回)2019. 8. 2 (第3回)2019. 9.27 |
(第1回)2019. 4.25 (第2回)2019.9.13 |
|
保安規定変更認可申請 | - | - | - | |
使用前検査申請 | (第1回)2019. 7. 9 | - | - | |
美浜3号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2018. 4.20 | - | - |
工事計画認可申請 | - | - | - | |
保安規定変更認可申請 | - | - | - | |
大飯3、4号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2019. 3. 8 | - | - |
工事計画認可申請 | - | - | - | |
保安規定変更認可申請 | - | - | - |
- 2.廃止措置の状況(2019年10月2日現在)
-
発電所 廃止措置の状況(2017.4.19 ~ ) 美浜発電所 1号機 ・残存放射能調査作業中(2018.3.26 ~)
・2次系設備の解体撤去作業中(2018.4.2 ~)2号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2018.3.12 ~)
・残存放射能調査完了(2018.3.26 ~2019.9.4)
- 3.トラブル情報等について
-
- (1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
- なし
- (2)安全協定の異常時報告事象
-
発電所名 美浜発電所3号機 発 生 日 2019年9月17日 件 名 美浜発電所3号機 使用済燃料ピット耐震補強工事における協力会社作業員の負傷に対する
原因と対策について事象概要
および
対策等- 1.発生状況
-
美浜発電所3号機は、第25回定期検査中の9月17日11時52分頃、使用済燃料ピットの耐震補強工事において、原子炉補助建屋内(非管理区域側)の床の無筋コンクリートをブロック状(約2m×約1.1m×約0.6m 約3トン)に切削し、クレーンを用いて吊り上げ、搬出用のダンプに移動させていたところ、ブロックの下半分(約2m×約1.1m×約0.4m 約2トン)が割れ、吊り荷の旋回範囲内にあった足場上に落下し、足場の一部が崩れました。
この時、足場上でクレーン操作者等に吊り上げ作業の合図を出していた作業員1名が、吊り荷の旋回範囲外に退避していたものの、安全帯を掛けていた足場の手すりが崩れたため、手すりとともに約2.4m落下し、負傷しました。
病院で診察を受けた結果、落下した作業員が約2ヶ月の加療を要する見込みと診断されました。この他、別の作業員1名が崩れた足場材に当たるなどして負傷し、病院で手当てを受けました。 - 2.調査結果
-
落下したブロックを観察した結果、割れた面にコンクリートの打ち継ぎ部が一部認められました。また、作業状況を確認した結果、吊り上げ前に打ち継ぎ部がないことを外面から目視により確認していましたが、吊り上げ作業中にブロックが割れて落下することを想定した対策は検討されていませんでした。
- 3.推定原因
- 吊り荷自体が割れることを想定した対策が講じられていなかったため、ブロックが割れて落下し、足場が崩れるとともに、当該の足場の手すりに安全帯を掛けていた作業員が落下しました。
- 4.対策
-
無筋コンクリート等の吊り上げに当たっては、割れを防止するため、締付け式のベルト等を用いて固縛すること、作業員全員が吊り荷落下による影響を受ける範囲から退避することを作業手順に反映しました。
また、揚重作業において、吊り荷が割れて落下した場合の影響を含めてリスクアセスメントを行うことを社内規定に明確化しました。
以 上
発電所名 高浜発電所1、2号機 発 生 日 2019年9月19日 件 名 高浜発電所1、2号機 安全対策工事における協力会社作業員の負傷について 事象概要
および
対策等- 1.発生状況
-
高浜発電所1、2号機は定期検査中の9月19日15時30分頃、安全対策工事の一環として、本坑から分岐したトンネル内で鉄製の壁を設置する作業を行っていたところ、作業員10名のうち1名が作業準備のため待機していた際に気分を悪くして倒れました。その後、他の8名も体調不良を訴え、計9名が病院に搬送されました。9名のうち8名が入院し、診察の結果、一酸化炭素中毒と診断され、そのうち1名が1週間の安静、加療が必要とされました。8名については、いずれも9月20日に退院しました。
なお、この事象による周辺環境への放射能の影響はない。 - 2.調査結果
-
被災者は一酸化炭素中毒と診断されたことから、事象発生当時、現場で一酸化炭素が発生したものと推定されました。
これまでの調査の結果、現場には、発電機、エンジン付溶接機、エンジン駆動のフォークリフト、電動駆動の高所作業車、集塵機が配置されており、このうち、一酸化炭素を発生させる可能性のある機器は、発電機、エンジン付溶接機、エンジン駆動のフォークリフトであることを確認しました。
また、現場の換気に関しては、送気ファンおよび排気ファンが設置されていました。
このため、送気ファンおよび排気ファンにより換気が十分であったかなど、引き続き調査を行い、再発防止策等の検討を行なう予定です。
以 上
- (3)保全品質情報等
-
発電所名 高浜発電所4号機 発 生 日 2019年9月8日 件 名 A蒸気発生器主蒸気流量計の一時的な指示値低下に伴う運転上の制限の逸脱
および復帰について事象概要
および
対策等- 1.事象の概要
-
高浜発電所4号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、定格熱出力一定運転中のところ、9月8日7時頃に3台ある蒸気発生器のうちA蒸気発生器の主蒸気流量に関する警報が発信、復帰を繰り返す状態となりました。
関連する計器を確認したところ、2系統あるA蒸気発生器主蒸気流量計のうち、1系統の指示値が低下、復帰を繰り返していることを確認しました。
その後、7時12分に警報は復帰しましたが、保安規定の運転上の制限※1を満足していない状態にあると判断しました。
なお、運転パラメータを確認し、実際の主蒸気流量等に異常がないことを確認しました。その後、当該計器から信号を発信させた状態※2として、12時50分に保安規定の運転上の制限を満足する状態に復帰しました。
本件による環境への放射能の影響はありません。- ※1:通常運転中は、保安規定第34条において、主蒸気ラインごとに2チャンネルが健全であることが求められている。運転上の制限とは、安全機能を確保するため、予備も含めて動作可能な機器(ポンプ等)の必要台数や、原子炉の状態毎に遵守すべき温度や圧力の制限が定められているもの。一時的にこれを満足しない状態が発生すると、事業者は運転上の制限からの逸脱を宣言し、予め定められた時間内に措置を行うことが必要となる。
- ※2:保安規定では、「動作信号を出力させている状態または誤動作により動作信号を出力している状態は動作可能とみなす。」としている。
[2019年9月8日 ホームページ掲載済み]
- 2.調査結果
-
A蒸気発生器主蒸気流量計の指示低下に至った原因について調査した結果、関連パラメータ、伝送器、伝送ケーブル、計器ラックについて、異常は認められませんでした。
このため、9月9日19時20分に当該計器を通常運転状態に復帰させました。 - 3.推定原因
- 点検の結果、流量計に異常がないこと、および、当該流量計の指示値が復帰して以降、同様の警報は発信しておらず、指示値も正常値と変わらず安定していることから、偶発的に当該流量計の指示値が変動したものと推定しました。
- 4.対策
-
点検結果に異常はなかったものの、念のため計器ラックの入力カード(電子基板)を予備品に取り替えました。また、現在実施中の定期検査で伝送器の取り替えを行います。
なお、仮設の記録計を計器ラックに設置して、A蒸気発生器主蒸気流量信号の監視強化を行っており、通常運転状態に復帰以降、異常は認められていません。
以 上
以 上