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2016年9月15日
関西電力株式会社

うめきた2期暫定利用区域における帯水層蓄熱利用の実証事業の開始について

 当社は、平成28年10月より、うめきた2期暫定利用区域において、帯水層※1の蓄熱利用に係る実証事業を開始します。
 本事業は、帯水層から地下水を汲み上げ、熱エネルギーを採り出し、建物の冷房・暖房の熱源として効率的に活用する技術を実証する事業で、『環境省CO排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業』の採択を受け行うものです。

 本技術は、帯水層から汲み上げた地下水を、夏季に冷房の熱源として活用するとともに、生じた温排熱を帯水層に蓄え、冬季に運転を切り替えることで暖房の熱源として活用するものです。同様に、冬季の暖房時に生じた冷排熱を、夏季に再び冷房の熱源として活用いたします。
 これにより、省エネルギー、CO排出削減、ヒートアイランド現象の緩和策として期待できるものです。また、夜間電力で冷水を作り帯水層に蓄え、昼間に利用することによる電力需要のピーク抑制も目指します。

 1万m2以上のビル空調をまかなう大規模な帯水層蓄熱利用の実証事業は全国で初めてであり、今後、帯水層蓄熱利用の先進的なモデルとして着実に実証事業を推進していくとともに、本システムの導入を目指して取り組んでまいります。
 当社は、今後も引き続き、再生可能エネルギーの活用など、エネルギーを通じた地域活性化に積極的に関与し、地域への貢献を果たしてまいります。

[本事業の概要]
名称:
「帯水層蓄熱のための低コスト高性能熱源井※2とヒートポンプのシステム化に関する技術開発」(環境省CO排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業)
実証期間:
平成27年度~平成29年度(予定)
  • 平成27年 4 月・・・技術開発開始
  • 平成28年 10月・・・実証施設工事着手(うめきた2期暫定利用区域)
  • 平成29年 1 月・・・実証運転開始(予定)
実施者:
関西電力、三菱重工業、ニュージェック、環境総合テクノス、森川鑿泉(さくせん)工業所、
岡山大学、大阪市立大学、大阪市
事業費:
448百万円
実証内容:
  • ①揚水・還水切替型大容量高性能熱源井の開発
  • ②地下水用高性能ヒートポンプの開発
  • ③地盤沈下影響評価、熱解析
※1帯水層:
地盤中に存在する、地下水を多く含む地層。地中温度は、地下10~15m以上の深さになると、年間を通して温度の変化がないため、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高い。
※2熱源井:
ヒートポンプの熱源として使用する地下水を汲み上げる井戸。

以 上

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