プレスリリース
2016
2016年4月8日
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況について
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
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- ※1:廃止措置を安全に行うために必要な設備の点検を終了(H27.5.1~7.13)。
- ※2:廃止措置を安全に行うために必要な設備の点検を終了(H27.5.1~7.17)。
- ※3:法律上、定期検査は廃止措置計画の認可を受けた日をもって終了とみなされる。
- ※4:平成28年3月9日、大津地方裁判所において、高浜発電所3、4号機の運転禁止を求める仮処分命令申立てが認められたことにより、停止したもの。
<新規制基準適合性審査に係る申請を行ったプラント>(平成28年4月7日現在)
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 | 許認可日 |
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大飯 3・4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | H25.7.8 | - | - |
工事計画認可申請 | H25.7.8 H25.8.5 |
- | - | |
保安規定変更認可申請 | H25.7.8 | - | - | |
高浜 3・4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | H25.7.8 | H26.10.31 H26.12.1 H27.1.28 H28.2.10 |
H27.2.12 |
工事計画認可申請 | H25.7.8 H25.8.5※1 |
H27.2.2 H27.4.15 H27.7.16※2 H27.7.28※2 H27.9.29※3 |
3号機:H27.8.4 4号機:H27.10.9 |
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保安規定変更認可申請 | H25.7.8 | H27.6.19 H27.9.29 |
H27.10.9 | |
使用前検査申請 | 3号機:H27.8.5 (開始:H27.8.17) 4号機:H27.10.14 (開始:H27.10.21) |
3号機:H27.10.14※4 H27.11.25 3号機:H28.2.8 |
3号機:H28.2.26 | |
美浜3号機 | 原子炉設置変更許可申請 | H27.3.17 | - | - |
工事計画認可申請 | H27.11.26 | H28.2.29 | - | |
保安規定変更認可申請 | H27.3.17 | - | - | |
高浜 1・2号機 |
原子炉設置変更許可申請 | H27.3.17 | H28. 1.22 H28. 2.10 |
- |
工事計画認可申請 | H27. 7.3 | H27.11.16 H28. 1.22 H28. 2.29 |
- | |
保安規定変更認可申請 | - | - | - |
- ※1 H27.2.2の補正書にH25.8.5の申請内容を含めたため、H25.8.5の申請を取り下げ。
- ※2 高浜発電所3号機および共用設備のうち3号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※3 高浜発電所4号機および共用設備のうち4号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※4 高浜発電所4号機の共用設備の使用前検査時期を高浜発電所3号機の使用前検査工程に反映した記載内容の変更。
<運転期間の延長に係る申請を行ったプラント>(平成28年4月7日現在)
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 |
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高浜1・2号機 | 運転期間延長認可申請(運転期間60年) | H27.4.30 | H27.7.3 H27.11.16 H28. 2.29 |
保安規定変更認可申請(高経年化技術評価など) | H27.4.30 | H27.7.3 H27.11.16 H28. 2.29 |
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美浜3号機 | 運転期間延長認可申請(運転期間60年) | H27.11.26 | H28.3.10 |
保安規定変更認可申請(高経年化技術評価など) | H27.11.26 | H28.3.10 |
- ※原子炉等規制法において、運転期間は40年とされているが、その満了に際し、原子力規制委員会の認可を受けることで、1回に限り20年を上限として延長が可能とされている。
- 2.トラブル情報等について
- (1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
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発電所名 高浜発電所4号機 発 生 日 平成28年2月29日 件 名 原子炉自動停止について 事象概要
および
対策等- 1.事象の概要
- 平成28年2月29日14時1分、高浜発電所4号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット、第20回定期検査中)において並列操作を実施したところ、「主変・発電機内部故障」の警報が発信し、発電機、タービンおよび原子炉が自動停止しました。現地リレー盤において、当該警報の発信要素(リレー動作)を確認したところ、主変圧器の故障を示す検出回路が動作していました。このため、発電機自動停止回路が動作し、発電機が自動停止に至ったと推定しました。
- 2.調査状況
- 調査の結果、発電機、主変圧器および動作した当該リレー(M87B)等の設備や計器に異常は確認されませんでした。また、今回の並列操作は、手順通り操作が行われていたことを確認しました。
並列操作時の当該リレーの運用について確認した結果、今回の定期検査で交換した発電機内部故障の検出用リレー(G87)の代替として、当該リレーの運用を変更し、発電機から主変圧器までの系統における故障を検出する運用としていました。また、並列操作時には発電機と送電系統の電力の位相差によって瞬間的な潮流が生じますが、今回の並列時には、送電系統側から発電機に向かって、当該リレーの動作設定値(主変圧器の定格出力の30%)を上回る潮流(約35%)があったことを確認しました。 - 3.推定原因
- 当該リレーについて、主変圧器を流れる電流の差を検知する運用から、系統全体に流れる電流を検知する運用に変更しましたが、発電機と送電系統の位相の差により生じる瞬間的な潮流の影響を考慮した設定値としていなかったため、当該リレーが並列時の送電系統側から発電機側への瞬間的な潮流を検知し、動作したものと推定されました。
- 4.対 策
- 当該リレーについて、並列時の瞬間的な潮流の影響を評価し、定格電流以下で計器の誤差等を考慮した設定値(90%)とします。
当該リレーを含め、保護リレーの運用変更等を伴う工事を発注する際は、メーカーに対して過渡変化時を含めた定量的な影響評価を行うことを義務づけるとともに、関西電力がこの評価結果を確認することを社内規定に定めます。
今回の工事を担当した部署に対して、過渡変化時の潮流に関する教育を実施するとともに、メーカーで実施する対策の実施状況を確認します。
なお、今回の定期検査において実施した全ての工事のうち、設備の追加等に伴い、設定値を変更したものについて、妥当性を確認するとともに、最終のヒートアップ(一次系冷却材系統の昇温・昇圧)開始以降に暫定的な運用を行う機器について、プラントの過渡変化に対応できることを確認します。
【平成28年2月29日、3月1日、9日お知らせ済み】
- (2)安全協定の異常時報告事象
- なし
- (3)保全品質情報等
- なし
以 上