プレスリリース

2015年10月2日
関西電力株式会社

原子力発電所の運営状況について

 当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。

1.運転状況について(平成27年10月1日現在)
発電所 電気
出力
(kW)
運転状況 備  考
美 浜
発電所
1号機 廃止※1(H27.4.27 24:00)
(定期検査中※3(H22年11月24日~))
 
2号機 廃止※2(H27.4.27 24:00)
(定期検査中※3(H23年12月18日~))
3号機 82.6万 第25回 定期検査中※4
H23年5月14日~未定
 
高 浜
発電所
1号機 82.6万 第27回 定期検査中
H23年1月10日~未定
 
2号機 82.6万 第27回 定期検査中
H23年11月25日~未定
 
3号機 87.0万 第21回 定期検査中
H24年2月20日~未定
 
4号機 87.0万 第20回 定期検査中
H23年7月21日~未定
 
大 飯
発電所
1号機 117.5万 第24回 定期検査中
H22年12月10日~未定
 
2号機 117.5万 第24回 定期検査中
H23年12月16日~未定
 
3号機 118.0万 第16回 定期検査中
H25年9月2日~未定
原子炉補助建屋内での水溜りについて
詳細は2(3)のとおり
4号機 118.0万 第15回 定期検査中
H25年9月15日~未定
 
  • ※1:廃止措置を安全に行うために必要な設備の点検を終了(H27.5.1~7.13)。
  • ※2:廃止措置を安全に行うために必要な設備の点検を終了(H27.5.1~7.17)。
  • ※3:法律上、定期検査は廃止措置計画の認可を受けた日をもって終了とみなされる。
  • ※4:運転期間延長認可申請に必要な特別点検中(H27.5.16~)。
<新規制基準適合性審査に係る申請を行ったプラント>(平成27年10月1日現在)
発電所名 申請 申請日 補正日 許認可日
大飯
3・4号機
原子炉設置変更許可申請 H25.7.8
工事計画認可申請 H25.7.8
H25.8.5
保安規定変更認可申請 H25.7.8
高浜
3・4号機
原子炉設置変更許可申請 H25.7.8 H26.10.31
H26.12.1
H27.1.28
H27.2.12
工事計画認可申請 H25.7.8
H25.8.5※1
H27.2.2
H27.4.15
H27.7.16※2
H27.7.28※2
H27.9.29※3
3号機:H27.8.4
保安規定変更認可申請 H25.7.8 H27.6.19
H27.9.29
使用前検査申請 3号機:H27.8.5
(開始:H27.8.17)
美浜3号機 原子炉設置変更許可申請 H27.3.17
工事計画認可申請
保安規定変更認可申請 H27.3.17
高浜
1・2号機
原子炉設置変更許可申請 H27.3.17
工事計画認可申請 H27. 7.3
保安規定変更認可申請
  • ※1 H27.2.2の補正書にH25.8.5の申請内容を含めたため、H25.8.5の申請を取り下げ。
  • ※2 高浜発電所3号機および共用設備のうち3号機に分類した設備について補正書を提出。
  • ※3 高浜発電所4号機および共用設備のうち4号機に分類した設備について補正書を提出。
<運転期間の延長に係る申請を行ったプラント>(平成27年10月1日現在)
発電所名 申請 申請日 補正日
高浜1・2号機 運転期間延長認可申請(運転期間60年) H27.4.30 H27.7.3
保安規定変更認可申請(高経年化技術評価など) H27.4.30 H27.7.3
  • ※原子炉等規制法において、運転期間は40年とされているが、その満了に際し、原子力規制委員会の認可を受けることで、1回に限り20年を上限として延長が可能とされている。
2.トラブル情報等について
(1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
なし
(2)安全協定の異常時報告事象
なし
(3)保全品質情報等
発電所名 大飯発電所3号機 発 生 日 平成27年9月18日
件  名 原子炉補助建屋内での水溜りについて
事象概要
および
対策等
1.事象の概要
 定期点検中の大飯発電所3号機において、9月18日10時30分頃、協力会社作業員が原子炉補助建屋EL+3.5m(管理区域内)のA,B余熱除去ポンプ室周辺通路の床にある目皿の周りに水溜りが2箇所あることを発見しました。
 直ちに当社社員が現場の点検を行ったところ、周辺の機器や配管からの漏えいはなく、水溜り量の増加はないことを確認しました(水溜り範囲は最大で長さ:約20m×幅:約4.5m×厚さ:約1mm:計約180リットル)。その後、水溜り(全放射能量は2.9×106Bq)は拭き取り、水溜りのあった箇所は汚染が無いことを確認しました。
 この事象による放射性物質の外部への放出は無く、環境への放射能による影響はありませんでした。
2.調査結果
  • ・目皿は床ドレン配管を通して原子炉周辺建屋サンプタンクに接続されていること、また、水溜りの放射能濃度等が当該サンプタンク中の水とほぼ一致することから、当該サンプタンクの水が逆流したものと推定されました。
  • ・目皿には逆止弁が付いていましたが、スラッジの付着等により完全にシートされなかったと推定されました。
  • ・このため、原子炉周辺建屋サンプタンクの水が逆流する可能性のある作業について調査した結果、原子炉補機冷却水サージタンクの水張りに伴い、当該サージタンク内の圧力が高い状態で、当該サージタンクの窒素を原子炉周辺建屋サンプタンクへ排気していたことが分かりました。
  • ・原子炉補機冷却水サージタンクから原子炉周辺建屋サンプタンクに排気された窒素は、当該サンプタンクに設置(H25.6)した逆止弁から排気されますが、大量に流入した窒素に追従して排気することができなかったため、当該サンプタンクの圧力が一時的に上昇したものと推定されました。
    • ※:原子炉補機冷却水サージタンクは、原子炉補機冷却水系統の腐食防止のためタンク気相部に窒素を注入している。
3.推定原因
 原子炉周辺建屋サンプタンク排気ラインに設置した逆止弁は、短時間に大量の空気を排気できないことを十分に考慮していなかったため、原子炉補機冷却水サージタンクの水張りに伴うベント弁開放に伴い原子炉周辺建屋サンプタンクへ大量の窒素が流入し、一時的に圧力が上昇したため、原子炉周辺建屋サンプタンク水が床ドレン配管を通じて逆流し、目皿から溢れ、水溜りができたものと推定されました。
4.対  策
 原子炉補機冷却水サージタンク水張り等に伴う排気については、原子炉補助建屋サンプタンクには行わず、別の弁を開放する運用に変更し、手順書に反映します。

以 上

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