プレスリリース

2015年7月3日
関西電力株式会社

原子力発電所の運営状況について

 当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。

1.運転状況について(平成27年7月2日現在)
発電所 電気
出力
(kW)
運転状況 備  考
美 浜
発電所
1号機 廃止(H27.4.27 24:00)
(定期検査中※1、2(H22年11月24日~))
 
2号機 廃止(H27.4.27 24:00)
(定期検査中※1、2(H23年12月18日~))
 
3号機 82.6万 第25回 定期検査中※3
H23年5月14日~未定
 
高 浜
発電所
1号機 82.6万 第27回 定期検査中
H23年1月10日~未定
 
2号機 82.6万 第27回 定期検査中
H23年11月25日~未定
 
3号機 87.0万 第21回 定期検査中
H24年2月20日~未定
 
4号機 87.0万 第20回 定期検査中
H23年7月21日~未定
 
大 飯
発電所
1号機 117.5万 第24回 定期検査中
H22年12月10日~未定
 
2号機 117.5万 第24回 定期検査中
H23年12月16日~未定
 
3号機 118.0万 第16回 定期検査中
H25年9月2日~未定
 
4号機 118.0万 第15回 定期検査中
H25年9月15日~未定
廃棄物処理建屋における発火について
詳細は2(3)のとおり
  • ※1:廃止措置を安全に行うために必要な設備の点検中(H27.5.1~)。
  • ※2:法律上、定期検査は廃止措置計画の認可を受けた日をもって終了とみなされる。
  • ※3:運転期間延長認可申請に必要な特別点検中(H27.5.16~)。
<新規制基準適合性審査に係る申請を行ったプラント>(平成27年7月3日現在)
発電所名 申請 申請日 補正日 許認可日
大飯
3・4号機
原子炉設置変更許可申請 H25.7.8
工事計画認可申請 H25.7.8
H25.8.5
保安規定変更認可申請 H25.7.8
高浜
3・4号機
原子炉設置変更許可申請 H25.7.8 H26.10.31
H26.12.1
H27.1.28
H27.2.12
工事計画認可申請 H25.7.8
H25.8.5
H27.2.2
H27.4.15
保安規定変更認可申請 H25.7.8 H27.6.19
美浜3号機 原子炉設置変更許可申請 H27. 3.17
工事計画認可申請
保安規定変更認可申請 H27. 3.17
高浜
1・2号機
原子炉設置変更許可申請 H27. 3.17
工事計画認可申請 H27. 7.3
保安規定変更認可申請
  • ※H27.2.2の補正書にH25.8.5の申請内容を含めたため、H25.8.5の申請を取り下げ。
<運転期間の延長に係る申請を行ったプラント>(平成27年7月3日現在)
発電所名 申請 申請日 補正日
高浜1・2号機 運転期間延長認可申請(運転期間60年) H27.4.30 H27.7.3
保安規定変更認可申請(高経年化技術評価など) H27.4.30 H27.7.3
  • ※原子炉等規制法において、運転期間は40年とされているが、その満了に際し、原子力規制委員会の認可を受けることで、1回に限り20年を上限として延長が可能とされている。
2.トラブルなど情報について
(1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
なし
(2)安全協定の異常時報告事象
なし
(3)保全品質情報等
発電所名  大飯発電所3、4号機 発生日  平成27年6月4日
件名 廃棄物処理建屋における発火について(添付図
事象概要
および
対 策 等
1.事象の概要

 定期検査中の大飯発電所3、4号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力各118万キロワット、定格熱出力各342万3千キロワット)の廃棄物処理建屋内の通路において、平成27年6月4日14時58分、火災報知器が発報し、当社社員が同日15時05分に119番通報を行いました。
 現場では、スプリンクラー設置工事として配管サポート溶接作業を行っており、溶接ヒューム用集煙機より発火していることを確認し、直ちに消火器1本および水を用いて消火しました。
 その後、消防署員による現場確認が行われ、同日16時02分に鎮火が確認されました。
なお、本事象において負傷者は発生しておらず、周辺環境への放射能の影響はありませんでした。また、周辺設備に影響はありません。

※溶接ヒューム用集煙機:溶接時に発生する煙等を吸引する機械

平成27年6月4日 お知らせ済み]

2.調査結果
  1. (1)溶接ヒューム用集煙機
    • ・集煙機内部にはすすが付着しており、フィルタに焦げ跡が確認されました。
    • ・そのうち、吸込みホース接続部にある1次フィルタには燃えた吸込みホースの一部が張り付いていることを確認しました。
  2. (2)吸込みホース
    • ・約10mの吸込みホースはほぼ全焼しており、らせん状の骨組みのみが残っている状態でした。
    • ・ホースの素材等を確認した結果、アルミ製であるが耐火性能が低い仕様であり、溶接作業で発生するスパッタ等の熱で燃えることを確認しました。
    • ・このホースを使用した経緯を確認した結果、今回の作業の準備の際、作業員が吸引力を高めるため、口径が細いものに取替えていたことが判明しました。作業員はアルミ製の吸込みホースは燃えないと思い、作業責任者に相談していませんでした。
3.推定原因
 溶接作業において、耐火性能の低い吸込みホースを使用したことにより、溶接作業で発生したスパッタが吸込まれた際に吸込みホースに引火、延焼し、さらにその火を吸込んだことで溶接ヒューム用集煙機のフィルタが焦げたものと推定しました。
4.対 策
  1. (1)当社が火気作業で用いる防火認定品として指定する物品の対象に、溶接作業に伴い溶接ヒューム用集煙機に用いる吸込みホースを加えることとし、作業前の防火措置確認時に不燃性の吸込みホースが使用されていることを作業責任者が確認します。 また、不燃性の吸込みホースであることが容易に識別できるよう、耐熱塗料による着色等により明示します。
  2. (2)火災防護対策に係る機能、性能(養生方法、養生材料、集煙機等)について、火気使用前および変更する場合は、都度、作業責任者へ連絡し現場確認を実施します。

※スパッタ:溶接作業時の溶けた金属が飛散して粒状に固まったもの

以 上

<添付資料>

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