プレスリリース

2013年9月13日
関西電力株式会社

大飯発電所3号機の主タービングランド部からの蒸気の漏えいにおける原因と対策について

 大飯発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力118万キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、定期検査中(冷温停止中)のところ、平成25年9月5日13時22分に中央制御室のタービン発電機消火装置受信盤に「3号低圧タービン部火災」の警報が発信しました。
 発電所運転員がTVカメラにて直ちに確認したところ、低圧タービングランド部(ガバナ側)※1から蒸気が漏えいしていることを確認しました。速やかに蒸気止め弁を閉止したところ、漏えいは停止しました。なお、けが人および設備損傷はありません。
 状況を確認したところ、当社社員が主管系統のうち、グランド蒸気系統の隔離操作を実施中、誤ってグランド蒸気止め弁(補助蒸気)を開放したことにより、主タービングランド部に蒸気が流れ、漏えいしたことが分かりました。
 本件による外部への放射性物質の影響等はありません。

 ※1 タービン軸受の軸シール部(真空の復水器内部に空気が入らないよう蒸気で封じている部分)。運転中は主蒸気を使用しているが、起動時など主蒸気が確保できないときは、補助蒸気を使用する。

平成25年9月5日 お知らせ済み)

1.原 因
 手順書では、現場で別の運転員がグランド蒸気供給弁(補助蒸気)を閉止し補助蒸気を止めた後、中央制御室担当の当該運転員が中央制御室の操作スイッチにより同弁下流側にあるグランド蒸気止め弁(補助蒸気)を開放する手順としていました。
 しかし、当該運転員は、グランド蒸気系統は既に停止していたこともあり、グランド蒸気止め弁(補助蒸気)を先に開放しても補助蒸気が流れるとは思わず、手順どおりに実施しなかったことが原因でした。
2.対 策
 全所員に手順遵守や作業者間の連携などの基本について再徹底を実施するとともに、発電室の隔離操作に関して、操作前確認シートに、他の系統の境界となる弁の操作に関する注意事項を記載し、関係者全員で再確認することとしました。

以 上

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