プレスリリース

2012年8月17日
関西電力株式会社

(お知らせ)大飯発電所3,4号機 海水淡水化装置の処理水の水槽からのあふれ(現在は停止)について

<添付資料―1>

大飯発電所3,4号機 海水淡水化装置の処理水の水槽からのあふれ(現在は停止)について

 平成24年8月16日20時36分頃、大飯発電所3,4号機の中央制御室において「海水淡水化装置制御盤注意」の警報、現地盤において「起動排水槽水位高」の警報が発生しました。

 現場確認の結果、20時38分頃、起動排水槽※1から水があふれ、側溝に流入していることを確認しました。このため、20時40分に、起動排水槽に水を送っている濃縮海水槽※2のポンプを停止しました。その後、起動排水槽からの水のあふれは停止していること、側溝から海等の構外には流出していないことも確認しました。
 なお、警報が発生した20時36分には、海水淡水化装置から濃縮海水槽への水の流入は自動停止しました。20時51分頃に「海水淡水化装置制御盤注意」「起動排水槽水位高」の警報はリセットされています。

 また、22時頃、側溝にたまった水のpH※3は9程度と排水の管理値(5.8から8.6)よりも若干高いこと(アルカリ性)を確認しました。
 このため、8月17日1時30分頃から中和作業を実施し、pHが7程度となりました。
 あふれた水は海水淡水化装置の処理水であり、放射性物質は含まれていません。

 なお、発電所内への淡水の供給は、他の海水淡水化装置により問題なく行われており、大飯3、4号機の運転に影響はありません。

 通常、起動排水槽の水は、濃縮海水槽へ移送し、pH管理等を行ったうえで、海に戻していますが、当時、起動排水槽の水位計の不調により、従来とは逆の濃縮海水槽から起動排水槽へ水を移送するなどして、点検を行っていましたが、その際に「起動排水槽水位高」の警報が発生しました。現場の状況確認を行っていましたが、濃縮海水槽のポンプを直ちに停止しなかったため、起動排水槽の水のあふれが発生したものと推定しています。

 今後、水位計の点検を行うとともに、起動排水槽からのあふれを防止するため、海水淡水化装置および濃縮海水槽のポンプを停止する手順を変更し、また、さらなる対策として、「起動排水槽水位高」の警報が発生した際に、濃縮海水槽のポンプを自動停止するインターロックについて、検討してまいります。なお、pH計の点検についても行います。

  • ※1 海水淡水化装置の起動に伴い生じる排水を受ける水槽
  • ※2 海水淡水化装置の運転に伴い生じる濃縮海水を受ける水槽
  • ※3 水素イオン指数。酸性・アルカリ性の程度を表し、pH7が中性。pH7より小さければ酸性、高ければアルカリ性。

以 上

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