プレスリリース

2011年8月22日
関西電力株式会社

九州電力株式会社玄海原子力発電所第3号機の耐震安全性評価における入力データの誤りを踏まえた、当社調査結果の報告について

 当社は、平成23年7月22日に、原子力安全・保安院から、九州電力株式会社玄海原子力発電所第3号機の耐震安全性評価における入力データの誤りを踏まえて、同社が解析を委託した会社と同じ会社に解析を委託した入力データについて、同様の誤りがないか調査し、また、入力データに誤りが無いことのチェック体制について再点検を行うことの指示※1を受けました。
 調査の結果、九州電力株式会社が解析を委託した会社と同じ会社に解析を委託した当社原子力発電所の原子炉建屋および原子炉補助建屋の入力データ※2に誤りがなかったこと、また、解析を委託している全ての会社のチェック体制についても再点検し、問題がなかったことを確認し、本日、原子力安全・保安院に報告しました。

 また、当社は、九州電力株式会社が解析を委託した会社と異なる会社に委託した当社全ての原子力発電所の原子炉建屋および原子炉補助建屋の入力データ※3について、自主調査として、誤りがないかの確認作業を行いました。
 その結果、平成19年度に実施した、高浜発電所3・4号機の原子炉建屋の耐震安全性評価における解析において、3箇所に入力データの誤りがあることを確認しました。本日、その確認結果、原因および再発防止策について、原子力安全・保安院に報告しました。
 原因については、委託先で入力データ内容のダブルチェックができていなかったことと、当社においても確認ができていなかったことであります。
 平成21年度から、委託先において入力作業時にダブルチェックを行い、当社においても、入力データの抜き取りチェックを実施する運用を行い、それ以降の入力データに誤りがないことを確認していますが、本件を踏まえた再発防止対策として、さらなるチェック機能の強化を図ることとし、委託先ではトリプルチェックを行い、当社においては全数をチェックすることとします。
 なお、正しいデータを用いて地震応答解析を実施した結果、原子炉建屋の耐震安全性評価に影響がないことを確認しています。

 当社は耐震安全性評価における入力データの誤りがあったことを重く受け止め、今後、入力データのチェック体制の強化を図ることで、再発防止を徹底してまいります。

以 上

※1  【平成23年7月22日付 原子力安全・保安院からの指示概要】
 平成23年7月22日に、九州電力株式会社から、平成18年9月20日付け「「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」等の改訂に伴う既設発電用原子炉施設の耐震安全性の評価等の実施について」(平成18・09・19原院第6号)において指示を行った耐震安全性に係る評価について、同社玄海原子力発電所第3号機の原子炉建屋及び原子炉補助建屋における入力データの一部に誤りがある旨の報告を受けた。
原子力安全・保安院(以下「当院」という。)としては、今回の同社による玄海原子力発電所第3号機の耐震安全性評価における入力データの誤りを踏まえ、同社が解析を委託した会社と同じ会社に解析を委託した原子力事業者は、同様の誤りがないか調査し、解析を委託した会社が異なる原子力事業者は、入力データに誤りが無いことのチェック体制について再点検を行い、その結果を平成23年8月22日までに当院に対し報告することを指示する。
  • ※2  美浜発電所1号機、2号機の原子炉建屋、原子炉補助建屋
  •      大飯発電所1・2号機の原子炉建屋、原子炉補助建屋
  •      大飯発電所3・4号機の原子炉建屋
  • ※3  美浜発電所3号機の原子炉建屋、原子炉補助建屋
  •      高浜発電所1号機、2号機、3・4号機の原子炉建屋、原子炉補助建屋
  •      大飯発電所3・4号機の原子炉補助建屋
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