プレスリリース

2011年7月26日
関西電力株式会社

大阪市中央区、東成区の一部で発生した停電にかかる原因と対策について

 当社は、平成22年12月7日、大阪市中央区、東成区の一部で発生した停電について原因と再発防止対策を取りまとめ、本日、経済産業省に報告しました。

1.調査の概要
 本停電以降、原因となった本町変電所(大阪市中央区安土町1丁目3番2号)の現地調査を行った結果、計器用変成器※1が焼損していることを確認し、メーカーにて分解調査等を行ったところ、内部に地絡※2の痕跡があり、変成器内部から地絡したものと推定されました。
 その後、当該変成器以外の変成器を分解し、設計製造不良や劣化の兆候の有無などを確認しましたが、不具合が発見されなかったことから、当該変成器が停電の原因と判断し、更に調査を行いました。
  • ※1:高い電圧からメーターや保護装置で使用しやすい低い電圧に変換する機器
  • ※2:事故などによって、機器と地面との間に電気的接続が生じ、異常な電流が 流れること
2.調査結果と推定原因
 当該変成器をメーカーで分解調査した結果、地絡が発生した部位以外には異常がなく、高経年化の兆候もなかったため、過去に当該部位で異常事象がないかを確認したところ、平成19年1月に本町変電所内の遮断器に不具合が生じ、当該変成器に異常電圧※3がかかったことで警報が出ていたことが判明した。
 その後、変成器に異常電圧がかかった時の影響について再現試験設備にて検証を行った結果、異常電圧がかかったことにより、徐々に絶縁耐力※4が低下し、絶縁破壊※5に至り停電が発生したものと推定しました。
  • ※3:通常の系統には現れないような、急激な電圧変化
  • ※4:絶縁体が絶縁状態を保てなくなる電圧や電界強度
  • ※5:電気・電力・電子回路やその部品において、導体間を隔離している絶縁体(非導電性物質や空気層など)が破壊され、絶縁状態が保てなくなること
3.再発防止対策
 計器用変成器に異常電圧がかかる事象が発生した場合は、速やかに機器の臨時点検を行い、健全性の確認を実施し、必要に応じて取替え等を行うこととします。

以 上

<添付資料>

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