プレスリリース

2011年4月14日
関西電力株式会社

福島第一・第二原子力発電所事故を踏まえた緊急安全対策に係る実施状況の報告について

添付資料

添付資料:福島第一・第二原子力発電所事故を踏まえた緊急安全対策に係る実施状況(概要)

津波による3つの機能喪失時の対応シナリオの策定
  • ○平成23年3月30日付 経済産業大臣からの緊急安全対策の実施指示内容に 照らし、津波により3つの機能(交流電源を供給する全ての設備の機能、海水を 使用して原子炉施設を冷却する全ての設備の機能及び使用済燃料貯蔵槽を冷却する全ての設備の機能)を喪失した場合において、炉心損傷や使用済燃料の損傷を防止し、放射性物質の放出を抑制しつつ、冷却機能の回復を図るため、1電源車による電源応急復旧2蒸気発生器への給水確保3使用済燃料ピットへの給水確保の対応を行うこととし、これらの対応を具体的に実現するためのシナリオを策定した。
  • ○シナリオの策定にあたっては、現場での適用検討を経るなど、PDCAを廻しながら手順として確定した。
緊急安全対策の実施状況
  • ○策定した対応シナリオにより、経済産業省から示された以下の16の項目の指示内容に照らしたうえで、直ちに講じるべき対策を緊急安全対策として、以下の通り取り組んだ。
1緊急点検の実施
  • ・策定したシナリオ実現のために必要となる資機材や設備についての点検を行った。
2緊急時対応計画の点検および訓練の実施
  • ・策定したシナリオ実現のための緊急時対応計画として、体制、役割分担、要員配置、手順、訓練、資機材等について定めた社内ルールを策定した。
3緊急時の電源確保
  • ・電源車および電源ケーブルを配置し、津波の影響を受けない場所に保管。
4緊急時の最終的な除熱機能の確保
  • ・消防ポンプおよび消火ホースを配置し、津波の影響を受けない場所に保管。
5緊急時の使用済燃料貯蔵槽の冷却確保
  • ・消防ポンプおよび消火ホースを配置し、津波の影響を受けない場所に保管。
6各原子力発電所における構造等を踏まえた当面必要となる対応策の実施
  • ・建屋の水密性向上
原子炉施設保安規定の変更
 平成23年3月30日付 経済産業大臣からの緊急安全対策の指示文書および 「実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則」の改正を踏まえ、各発電所の保安規定に電源機能等喪失時の体制の整備に関する措置を新たに追加し、保安規定の変更の認可申請を行った。(平成23年4月4日申請済)
緊急安全対策のさらなる充実
  • ○より一層の信頼性の向上を図るため、経済産業省より示された上記36の項目については、緊急安全対策に加え、以下の取組みを行う。
3緊急時の電源確保
a.非常用発電機代替設備の配置
b.海水供給用可搬式ポンプの配置
c.送電線の強化
4緊急時の最終的な除熱機能の確保
a.タンク間の配管改造
b.純水タンク、淡水タンク周りの防護壁設置
5緊急時の使用済燃料貯蔵槽の冷却確保
a.使用済燃料ピット冷却機能の強化
6各原子力発電所における構造等を踏まえた当面必要となる対応策の実施
a.津波の衝撃力緩和対策
b.安全上重要な設備の冠水防止対策
c.海水ポンプの津波対策強化
今後の対応
  • ○報告した対策については、これまでに判明している知見に基づいたものであり、引き続き、情報収集、分析を行ない、事故の全体像の解明が進み、事故シーケンスの分析や評価が行われた後には、抜本的対策を適切に講じていく。

以 上

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