プレスリリース
2011
2011年4月8日
関西電力株式会社
福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全性向上対策の実行計画の策定について
福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全性向上対策の実行計画について(概要)
- 1.はじめに
- 平成23年3月11日に発生した、東北地方太平洋沖地震に起因する東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故について、現在判明している知見に基づき、できる限りの安全性向上対策を可及的速やかに実施することが必要であります。
事故発生後、直ちに福井県より安全上重要な設備の健全性確認や体制の強化、さらには安全確保機能の向上等にかかるご要請を頂いておりますが、4月2日の具体計画提出のご要請に基づき、当社が講ずるべき対策の実行計画について取り纏めたものです。
- 2.実行計画策定方針
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- (1)津波により全交流電源、炉心冷却機能、使用済燃料ピット冷却機能の3つの機能全てを喪失したことが、事故の拡大をもたらした直接的な要因と考えられるため、その機能確保のための対策を策定する。
- (2)津波発生時3つの機能確保のために、直ちに講じるべき対策を緊急対策として策定する。また、緊急対策により炉心、使用済燃料損傷は防止可能であるが一層の信頼性向上のため多重性、多様性拡充対策として応急対策を策定する。
- (3)今後も情報収集、分析を継続し、新たな知見が得られた場合は、迅速かつ的確に対策を追加反映する。
- (4)上記達成のため最優先に資源を投入するとともに、当社発電所の地域的特性を踏まえた対策についても鋭意検討する。
- 3.具体的な対策(詳細は別紙のとおり)
- (1)緊急対策
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- a.設備面の対策 [電源車の確保、消火水等による炉心冷却機能確保、消火水等による使用済燃料ピット冷却機能確保、重要な設備の扉等へのシール施工等]
- b.運用面の対策 [訓練の実施、緊急体制の確立]
- c.実施時期 4月中旬完了予定
- (2)応急対策
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- a.設備面の対策 [送電線強化、防波堤のかさ上げ、海水ポンプ津波対策、使用済燃料ピット冷却機能強化としての配管敷設等 ]
- b.実施時期 極力早期対策に努め、順次実施
- (3)全 般
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- a.県民の皆さまへの情報発信を継続して実施 [○メディアの活用:新聞広告、折込、テレビ等の媒体を活用 ○理解促進活動:各戸訪問、社員一人ひとり、OB、協力社員が一体となり丁寧にご説明]
- b.発電所へのアクセス道路の整備 [関係当局の検討に参画して最大限に協力、最優先のインフラと位置付けて積極的に整備]
なお、今後も全力を挙げて事故の情報収集、分析を継続し、新たな知見が得られた場合には必要な対策について、迅速かつ的確に反映してまいります。
以 上