プレスリリース
2010
2010年7月16日
関西電力株式会社
中国電力島根原子力発電所1、2号機の保守管理の不備等の最終報告に関する当社の確認結果について
<別 紙>
当社の原子力発電所における保守管理の仕組みに関する確認結果
- 1.確認内容
- 中国電力株式会社の保守管理の不備等の最終報告における根本原因分析により明らかとなった組織的要因や安全文化等に係る問題に対して、原子力安全・保安院の「中国電力株式会社島根原子力発電所第1号機及び第2号機の保守管理の不備等の最終報告に係る各社への確認について(指示)」に基づき、同様の問題がないか確認した。
- 2.確認結果の概要
- 中国電力株式会社の保守管理の不備等の最終報告における根本原因分析により、(1)原子力部門の業務運営の問題 (2)不適合管理の仕組みの問題 (3)安全文化に関する意識の問題、が明らかとなった。
これらの点について当社の状況を調査した結果、以下のとおり、いずれも適切に対応しており、同様の問題がないことを確認した。
- 3.確認結果の詳細
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- (1)原子力部門の業務運営の問題
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- 【問題の概要】
- 規制要求事項(法令等)の変更に速やかに対応してマネジメントできる仕組みが十分でなく、適切な対応ができなかったこと。
- 【当社の確認結果】
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- ・平成15年の定期検査制度変更時には、発電所における対応体制を増強している。
- ・社長をトップとした原子力事業運営全般を評価する仕組み(マネジメントレビュー)により、制度変更があった場合等の対応状況をフォローしている。
- ・法令、技術基準等に関する専門知識を有する技術アドバイザーを各発電所に配置している。
- ・工業規格の変更等について幅広く情報共有しているPWR事業者連絡会へ参加している。
- ・原子力事業本部に、発電所の設備保修業務の窓口を担当する保修グループ(現在は、保修管理グループ)を設置するなど、発電所支援体制を整えている。
- (2)不適合管理の仕組みの問題
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- 【問題の概要】
- 不適合管理が適切に行われず、また、不適合の判断が限られた箇所で決定されるなど、不適合管理を適切、確実に行うための仕組みが不足していたこと。
- 【当社の確認結果】
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- ・不適合管理のルールと具体的運用手順を徹底している。
- ・工事時の不適合発生時には必要に応じて工程を延長するとともに、あらかじめ予備予算の枠を設定している。
- ・不適合事象や懸念事項を保全システムへ入力し、その処置状況をシステム上で所属長ならびに所内第三者が承認する仕組みにしている。
- ・不適合事象の発生状況や是正状況について、各所属長間で日々、情報共有を実施している。
- (3)安全文化に関する意識の問題
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- 【問題の概要】
- 安全文化要素のうち、「報告する文化」及び「常に問いかける姿勢」が組織として不足していたこと。
- 【当社の確認結果】
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- ・毎年の社長の指示に基づき、安全文化醸成活動のための年度計画を定め、安全文化評価および評価結果に基づく対策を実施している。
- ・社長を含む経営層、原子力事業本部幹部、発電所幹部と現場第一線社員とのコミュニケーション活動を実施している。
- ・当社と協力会社間のコミュニケーションを定期的に実施している。
- ・原子力部門以外の委員からなる原子力保全改革委員会や社外委員を主体とする原子力保全改革検証委員会にて状況確認、評価を実施し、客観性を高めている。
以 上