プレスリリース
2010
2010年5月28日
関西電力株式会社
高浜発電所高燃焼度燃料(1号および2号機)の使用計画、洗浄排水処理装置(1、2号機共用ならびに3、4号機共用)の取替計画、使用済燃料輸送容器保管建屋(1~4号機共用)の対象物としてウラン・プルトニウム混合酸化物新燃料輸送容器を追加する計画に係る地元ご了解について
[別 紙]
- 1.高浜発電所 高燃焼度燃料(1号および2号機)の使用計画の概要
- (図1参照)
-
- (1)変更する施設名および変更内容
-
1号および2号機における取替燃料として、最高燃焼度制限を55,000MWd/tに引き上げた高燃焼度燃料(ステップ2燃料)※1を使用する。
- ※1 以下、高燃焼度燃料という。
- (2)変更理由
- 使用済燃料の発生量低減を目的として、高燃焼度燃料を使用する。
- (3)構造および設備
-
高燃焼度燃料の仕様は以下のとおりである。
- ・高燃焼度燃料の基本構造
高燃焼度燃料の基本的な構造、寸法、形状等は現行燃料と同一である。 - ・燃料集合体最高燃焼度
55,000MWd/t - ・ウラン235濃縮度
約4.6wt%以下
ただし、ガドリニア入り二酸化ウランペレットは約3.0wt%以下 - ・ガドリニア入り二酸化ウランペレットのガドリニア濃度
約10wt%以下 - ・ペレット初期密度
理論密度の約97%
ただし、ガドリニア入り二酸化ウランペレットは理論密度の約96% - ・被覆材
ジルコニウム基合金
(ジルカロイ−4の合金成分を調整し、ニオブ等を添加したものおよびジルコニウム−ニオブ合金にスズ、鉄を添加したもの)
- (4)装荷計画※2
-
高燃焼度燃料は、平成24年に実施予定の高浜発電所1号機第28回定期検査および平成25年に実施予定の高浜発電所2号機第28回定期検査以降の取替燃料として装荷する予定である。
- ※2 装荷計画は、経済産業大臣から本件の原子炉設置変更許可を受けた平成22年4月19日に、1号機平成24年度第28回定期検査、2号機平成23年度第27回定期検査から、1号機平成24年第28回定期検査、2号機平成25年第28回定期検査に変更した。
- ・高燃焼度燃料の基本構造
- 2.高浜発電所 洗浄排水処理装置(1、2号機共用ならびに3、4号機共用)の取替計画の概要
- (図2参照)
-
- (1)取替える施設名および取替内容
- 1、2号機共用ならびに3、4号機共用の洗浄排水処理装置(逆浸透膜装置)を膜分離活性汚泥処理装置に取替える。
- (2)取替理由
- 1、2号機共用ならびに3、4号機共用の洗浄排水処理装置(逆浸透膜装置)は設置後20年以上経過し、経年変化を起因とした不具合が見られることから、設備の信頼性向上および2次廃棄物発生量低減の観点から、膜分離活性汚泥処理装置に取替える。
- (3)取替位置
- 1、2号機ならびに3、4号機の原子炉補助建屋内。
- (4)構造および設備
- 膜分離活性汚泥処理装置では、膜分離浄化槽内に設置された精密ろ過膜により、洗浄排水中の粒子状放射性物質を分離するとともに、槽内に添加した活性汚泥(微生物)により、排水中の洗剤等の有機物を分解する。
処理された水は、洗浄排水モニタタンクに移送し、放射性物質濃度が十分低いことを確認した後、従来どおり放水口より放出する。また、分離された粒子状放射性物質は活性汚泥と合わせて定期的に抜き出し、脱水処理後、既設の雑固体焼却設備で焼却処理する。 -
- (5)工事計画※1
- a.1、2号機共用
平成23年4月〜平成24年5月
b.3、4号機共用
平成24年5月〜平成25年8月- ※1 工事計画は、平成21年11月17日の原子炉設置変更許可申請の一部補正時に1、2号機共用については、平成23年3月〜平成23年10月を平成23年4月〜平成24年5月に変更し、3、4号機共用については、平成24年4月〜平成24年11月を平成24年5月〜平成25年8月に変更した。
- 3.高浜発電所 使用済燃料輸送容器保管建屋(1〜4号機共用)の対象物として ウラン・プルトニウム混合酸化物新燃料輸送容器を追加する計画の概要
- (図3参照)
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- (1)変更する施設名および変更内容
- 1〜4号機共用設備の使用済燃料輸送容器保管建屋への一時保管対象物に、ウラン・プルトニウム混合酸化物新燃料を装てんした輸送容器と同新燃料を取り出した後の輸送容器を追加する。
- (2)変更理由
- 今後、3、4号機のウラン・プルトニウム混合酸化物新燃料を受け入れるにあたり、使用済燃料貯蔵設備周辺における他作業との輻輳を避けて、より安全かつ円滑に作業を行うため、必要に応じて一時的に使用済燃料輸送容器保管建屋にウラン・プルトニウム混合酸化物新燃料を装てんした輸送容器を保管する。
また、ウラン・プルトニウム混合酸化物新燃料を取り出した後の輸送容器は、返送するまでの間、必要に応じて一時的に同建屋に保管する。 - (3)変更する施設の位置
- 物揚岸壁南側の使用済燃料輸送容器保管建屋
- (4)構造および設備
- 一時保管対象物を追加する使用済燃料輸送容器保管建屋は、主要構造が鉄筋コンクリート平屋建て(既設)であり、輸送容器が8基(使用済燃料輸送容器およびウラン・プルトニウム混合酸化物新燃料輸送容器合計)保管できるエリアを有している。
以 上