プレスリリース

2010年2月3日
関西電力株式会社

原子力発電所の運営状況について

[参 考]

MOX燃料陸上輸送容器で見つかった「木くずのようなもの」等の調査結果

1. 木くずのようなもの等の事象概要

 当社は、仏国メロックス工場で製造したMOX燃料を順次ラ・アーグ詰替施設へ陸上輸送し、同施設で陸上輸送容器から海上輸送容器に詰め替える作業を行っていたところ、平成21年11月19日、燃料集合体を抜き取った後の陸上輸送容器1基の底部に、複数個の「木くずのようなもの」等があることを確認しました。
 その後メロックス社、原子燃料工業と当社で、当該容器から抜き取ったMOX燃料集合体1体および燃料ホルダー※1の外観確認を行いましたが、「木くずのようなもの」等の混入は認められず、燃料健全性に問題ないことを確認しました。
 また、陸上輸送に用いた他の容器についても確認を行いましたが、「木くずのようなもの」等は確認されませんでした。

  • ※1:ステンレス製のホルダーで、燃料集合体全体を覆うことにより詰替作業等の燃料取扱時に周辺設備等との干渉による損傷を防ぐもの。
2.原因および再発防止対策

(1)原因

 メロックス社において原因調査を行った結果、陸上輸送容器底部で確認されたものは「木くず」と「プラスチックの破片」であり、いずれも陸上輸送前に以下の経路で混入したものと推定しました。

・木くず
当該輸送容器のバスケット※2を一時的に倉庫に保管していた際、床面の木くずが混入した。

  • ※2:陸上輸送容器の最も内側にある構成部品の一つで、燃料ホルダーに覆われた燃料集合体を保持する筒状のケース。

・プラスチックの破片
バスケットのメンテナンスを行った際、メンテナンス器具の保護材(プラスチック製)の破片が混入した。

 また、MOX燃料輸送では、陸上輸送容器に燃料を装荷する前に容器内の目視点検を実施していますが、今回の事象では、上記の木くず等が目視点検で発見しにくい箇所に付着し、これが輸送中の振動等で容器底部に移動したものと考えています。

 

(2)再発防止対策

 原因を踏まえ、以下のとおり再発防止策をとりまとめました。

・保管中のバスケットに対する養生の改善
・メンテナンス終了時でのファイバースコープ等による容器内部の詳細点検の実施
・メンテナンス作業員に対する本事象に係る教育の実施

 当社および原子燃料工業、メロックス社では、これらの対策を確実に実施し、再発防止を図ってまいります。

以 上

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