プレスリリース

2010年2月1日
関西電力株式会社

大飯発電所1号機 1次冷却材中の放射能濃度の上昇について

 大飯発電所1号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力117万5千キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、定格熱出力一定運転中の2月1日、定例の1次冷却材中のよう素(I−131)濃度測定※1を行ったところ、平常値(1月27日測定、0.48Bq/cm3)と比較して若干上昇していることを確認しました(0.68Bq/cm3)。
 このため、1次冷却材中の希ガス※2濃度(Xe−133)の測定を行った結果、前回(1月29日測定、10.0Bq/cm3)を上回る希ガス濃度 (87.8Bq/cm3)を確認した※3ことから、燃料集合体に漏えい※4が発生した疑いがあるものと判断しました。

 本日測定したよう素(I−131)濃度(0.68Bq/cm3)は、運転上の制限値(63,000Bq/cm3)に比べて十分に低い値ですが、1次冷却材中の放射能濃度の測定頻度を上げて(よう素濃度:3回/週→1回/日、希ガス濃度:1回/週→1回/日、全放射能濃度:1回/月→1回/週)監視を強化するとともに、漏えい燃料の特定調査を実施するため、計画的に今週中に原子炉を停止します。

 なお、この事象による環境への放射能の影響はありません。

  • ※1 定例の測定頻度はよう素濃度:3回/週、希ガス濃度:1回/週。
  • ※2 ウランの核分裂反応で生成するキセノン等のガス。
  • ※3 1月29日のよう素(I−131)濃度の測定値も、僅かに上昇していた(0.59Bq/cm3)ため、希ガス濃度を測定したが、平常値(1月26日測定、8.3Bq/cm3)との大きな差はなかった。
  • ※4 燃料ペレットを収納している燃料被覆管から漏えいがあると、燃料被覆管内のよう素や希ガスが1次冷却材中に放出される。このため、1次冷却材中のよう素や希ガス濃度の変化から、漏えいの有無を判断している。

以 上

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