プレスリリース


関西電力株式会社

大飯発電所3号機の定期検査開始について

大飯発電所3号機 第14回定期検査の概要

1.主要工事等
(1)原子炉容器Aループ出口管台補修溶接工事 図−1参照

 前回の第13回定期検査(平成20年2月〜12月)で傷が認められ、研削により傷を除去した状態である原子炉容器Aループ出口管台溶接部について、600系ニッケル基合金で研削箇所を肉盛溶接(復旧)した後、溶接部内面全周について、耐食性に優れた690系ニッケル基合金で溶接を行います。

(2)耐震裕度向上工事 図−2参照

 既設設備の耐震性を一層向上させるため、主蒸気系統や余熱除去系統などの配管や、ポーラクレーンの支持構造物を強化します。

(3)1次系曲げ配管取替工事 図−3参照

 国外BWRプラントにおいて、芯金を使用して曲げ加工した配管内面で応力腐食割れが発生した事象を踏まえ、予防保全として、1次冷却材系統につながる曲げ配管のうち、芯金を使用して曲げ加工したものを、芯金を使用せずに曲げ加工した配管に取り替えます。

(4)高サイクル熱疲労割れに係る対策工事 図−4参照

 国内外PWRプラントにおける高サイクル熱疲労割れ事象(温度揺らぎによる熱疲労)を踏まえ、2系列ある充てん配管のうち、使用していない系列の充てん配管、隔離弁等を撤去します。

2.設備の保全対策
(1)2次系配管の点検等 図−5参照

 当社の定めた「2次系配管肉厚の管理指針」に基づき、2次系配管307箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。
 (超音波検査箇所304箇所、内面目視点検3箇所)
 また、過去の点検で減肉が確認された部位11箇所、配管取替時の作業性を考慮した部位29箇所、配管の保守性を考慮した部位53箇所、合計93箇所を耐食性に優れたステンレス鋼または低合金鋼の配管に取り替えます。

3.燃料集合体の取り替え

 燃料集合体全数193体のうち73体(うち52体は新燃料集合体)を取り替える予定です。なお、新燃料集合体52体は全て最高燃焼度55,000MWd/tの高燃焼度燃料です。

4.今後の予定
原子炉起動、臨界 :平成22年 1月下旬
調整運転開始 :平成22年 1月下旬
本格運転再開 :平成22年 2月中旬

 なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。

以 上

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