プレスリリース

2009年4月1日
関西電力株式会社

美浜発電所2号機の定期検査開始について

美浜発電所2号機 第25回定期検査の概要

1.主要な工事等について
(1)1次冷却材ポンプ軸シール部改造工事 図−1参照

 設備の信頼性を一層向上させる観点から、シールの摺動面で発生した磨耗粉がシールの動きを阻害することを防止するため、1次冷却材ポンプ2台のNo.3シール部に1次系純水を供給して磨耗粉を排出する系統を新たに設置します。

(2)耐震裕度向上工事 図−2参照

 既設設備の耐震性を一層向上させるため、安全注入系統や余熱除去系統などの配管、格納容器排気系統やアニュラス排気系統などのダクト、放射性機器冷却水タンクや動力変圧器などの機器の支持構造物を強化します。

(3)600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れに係る予防保全工事
図−3参照

 国内外PWRプラントにおける応力腐食割れ事象を踏まえ、予防保全対策として、加圧器サージ管台について、600系ニッケル基合金で溶接された管台から耐食性に優れた690系ニッケル基合金で溶接された管台に取り替えます。

(4)湿分分離加熱器取替工事 図−4参照

 美浜1号機の第22回定期検査(平成18年)において、湿分分離加熱器A号機の加熱管に損傷が確認された事象を踏まえ、湿分分離加熱器3台の加熱管を取り替えます。
 この事象の原因については、加熱管の直管部外表面に加工されているフィンが、最終管支持板と干渉したことによるものと推定されたことから、取替え後の加熱管は、最終管支持板近傍の直管部にフィン加工をしないこととし、あわせて、加熱管の材質を銅合金から耐食性に優れたステンレスに変更します。

2.保全対策について
(1)高サイクル熱疲労割れに係る対策工事 図−5参照

 国内外PWRプラントにおける高サイクル熱疲労割れ事象(温度ゆらぎによる疲労)を踏まえ、A余熱除去ポンプ入口配管1箇所について、温度ゆらぎを抑制するため、配管ルートを変更します。

(2)2次系配管の点検等 図−6参照

 当社の定めた「2次系配管肉厚の管理指針」に基づき、2次系配管1,024箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。
 (超音波検査997箇所、内面目視点検27箇所)
 また、配管の保守性を考慮した部位226箇所を耐食性に優れたステンレス鋼配管に取り替えます。

3.燃料集合体の取り替え

 燃料集合体全数121体のうち33体(うち20体は新燃料集合体)を取り替える予定です。

4.今後の予定
原子炉起動、臨界 :平成21年 6月下旬
調整運転開始 :平成21年 6月下旬
本格運転再開 :平成21年 7月下旬

 なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。

以 上

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