プレスリリース

2008年11月7日
関西電力株式会社

美浜発電所3号機の原子炉起動および調整運転の開始について

美浜発電所3号機 第23回定期検査の概要

1. 主要な工事等について
 (1)耐震裕度向上工事   (図−1参照)
   既設設備の耐震性を一層向上させるため、原子炉冷却系統などの配管、格納容器排気系統などのダクト、電気計装盤類などの支持構造物を強化しました。

 (2)高サイクル熱疲労割れに係る改善工事 (図−2参照)
   国内外PWRプラントにおける高サイクル熱疲労割れ事象(温度揺らぎによる疲労)を踏まえ、AおよびB余熱除去冷却器バイパスライン合流部の配管2箇所について、高温水と低温水が合流部で衝突している形状から、低温水の流れに高温水が流れ込む(合流型)形状に変更し、熱疲労を抑制するとともに、応力集中が小さい溶接形状に変更しました。
 また、A余熱除去系統入口部1箇所について、熱疲労を抑制するため配管ルートを変更しました。

 (3)加圧器安全弁他取替工事 (図−3参照)
   加圧器安全弁(全3台)について、保守性向上の観点より、輸入弁から部品調達が容易な国産弁に取り替えました。
 なお、取替後の弁は、弁体の位置が従来弁に比べ高くなるなど外形全体が大きくなることから、弁を接続する出入口配管を取り替えました。


2. 設備の保全対策について
 (1)2次系配管の点検等  (図−4参照)
  1 当社の定めた「2次系配管肉厚の管理指針」に基づき、2次系配管1,117箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施した結果、必要最小厚さを下回る箇所および次回定期検査までに必要最小厚さを下回ると評価された箇所はありませんでした。
(超音波検査1,085箇所、内面目視点検32箇所)
   
定期検査開始時の計画では、1,090箇所の超音波検査(肉厚測定)を実施する予定であったが、配管の追加取替えにより5箇所減少し、合計1,085箇所について測定を実施しました。
     
  2 今定期検査開始時には278箇所の配管取替を計画していましたが、配管取替え時の作業性を考慮して5箇所を追加し、合計283箇所を取り替えました。

3. 蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査結果
   蒸気発生器3台のうち、C−蒸気発生器伝熱管全数(3,382本)について、渦流探傷検査を実施し、異常のないことを確認しました。

4. 燃料集合体の取り替え
   燃料集合体全数157体のうち、61体(うち56体は新燃料集合体で55,000MWd/tの高燃焼度燃料)を取り替えました。
 また、燃料集合体の外観検査(24体)を実施した結果、異常は認められませんでした。

5. 次回定期検査の予定
   平成21年度冬頃

以  上

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