プレスリリース

2008年6月2日
関西電力株式会社

大飯発電所1号機の定期検査開始について

大飯発電所1号機 第22回定期検査の概要

1.主要な工事等について
(1) 耐震裕度向上工事
図−1参照
   既設設備の耐震性を一層向上させるため、余熱除去系統や格納容器スプレイ系統などの配管、格納容器排気系統やアニュラス※1浄化系統などのダクト、動力変圧器※2、伝送器の支持構造物を強化します。

  ※1: 原子炉格納容器と外部遮へい壁の間にある負圧に保たれた空間。
  ※2: 高圧の電気を低圧に下げて、低圧の安全系機器に電気を供給している変圧器。
 
(2) 2次系熱交換器取替工事  
図−2参照
   2次系の水質向上対策として、蒸気発生器への不純物持ち込み低減を図るため、第1および第2低圧給水加熱器の伝熱管を銅合金製からステンレス製に取り替えます。
 
(3) 原子炉冷却系統設備小口径配管他取替工事
図−3参照
   国外PWRプラントにおける応力腐食割れ事象を踏まえ、高温環境で溶存酸素濃度が高い可能性のある1次系統の閉塞部について、溶接部を計画的に応力集中が小さい形状に変更しており、今定期検査では化学体積制御系統の配管1箇所について溶接形状を変更します。
 
2.保全対策について
(1)2次系配管の点検等 (図−4参照)
   美浜発電所3号機事故を踏まえ、2次系配管1,576箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。(超音波検査1,522箇所、内面目視点検54箇所)
 また、過去の点検において減肉が確認された部位21箇所、配管取替時の作業性を考慮して取り替える部位11箇所、今後の保守性を考慮して取り替える部位165箇所、合計197箇所についてステンレス鋼などの配管に取り替えます。
 
3.燃料集合体の取替え
   燃料集合体全数193体のうち76体(うち60体は、55,000MWd/t高燃焼度燃料の新燃料集合体。)を取り替える予定です。
 
4.今後の予定
 
 原子炉起動、臨界:平成20年8月上旬
 調整運転開始:平成20年8月上旬
 本格運転再開:平成20年8月下旬
 なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。

以  上

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