1.主要な工事等について |
(1) |
1次冷却材ポンプ供用期間中検査および熱遮へい装置取替工事 |
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(図−1参照) |
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1次冷却材ポンプ(2台:A、B)の供用期間中検査として、1次冷却材の耐圧部である主フランジ締め付け部およびケーシング内表面について、外観目視点検や超音波探傷検査を行い、健全性を確認します。
また、海外プラントでの1次冷却材ポンプ熱遮へい装置※1の熱疲労割れ事象(温度ゆらぎによる疲労)を踏まえ、同形状の熱遮へい装置を新品に取り替えます。
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※1: |
1次冷却材ポンプの軸受部および軸シール部の潤滑・冷却を行う封水が注入されなくなった場合、高温の1次冷却材が軸受、軸シール部に進入し損傷する可能性があるため、その1次冷却材を冷やす装置である。 |
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既設設備の耐震性を一層向上させるため、格納容器冷却水クーラや格納容器冷却水タンク、電気計装盤類などの支持構造物を強化します。
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湿分分離加熱器A号機で平成18年に発生した加熱管が管支持板で拘束され損傷した事象を踏まえ、管支持板で拘束されない形状の加熱管に取り替えます。また、加熱管の材質を、銅合金から耐食性に優れたステンレスに変更します。
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2.今回の定期検査中に実施する保全対策について |
(1)高サイクル疲労割れに係る対策工事 |
(図−4参照) |
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国内PWRプラントにおける高サイクル熱疲労割れ事象(温度ゆらぎによる疲労)を踏まえ、AおよびB余熱除去冷却器バイパスライン合流部の2箇所について、温度ゆらぎを抑制できる合流部形状に変更するとともに、応力集中が小さい溶接形状に変更します。
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美浜発電所3号機2次系配管破損事故を踏まえ、984箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。(超音波検査970箇所、内面目視点検14箇所)
また、過去の点検結果から減肉が確認された部位19箇所、配管取替え時の作業性を考慮した19箇所、今後の保守性を考慮した19箇所、合計57箇所を耐食性に優れたステンレス鋼もしくは低合金鋼の配管に取り替えます。
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格納容器換気系統※2に設置された海外製の送気弁2台および排気弁2台を、保守性向上の観点から部品調達が容易な国産弁に取り替えます。
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※2: |
定期検査中に、原子炉格納容器内の換気を行うために設けられた系統である。 |
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3.燃料集合体の取り替え |
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燃料集合体全数121体のうち29体(うち24体は新燃料集合体)を取り替える予定です。
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4.今後の予定 |
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原子炉起動、臨界 | :平成20年 6月下旬 |
調整運転開始 | :平成20年 6月下旬 |
本格運転再開 | :平成20年 7月中旬 |
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