プレスリリース

2007年7月18日
関西電力株式会社

美浜発電所2号機の定期検査開始について

美浜発電所2号機 第24回定期検査の概要

1.主要な工事等について
(1) 1次系小口径配管継手部取替工事
図−1参照
   1次系小口径配管の信頼性向上の観点から、通水時に母管と共振する可能性のある安全注入系統の分岐配管部のうち、原子炉補助建屋内のベント管やドレン管、圧力計取出し管の9箇所について、溶接部での応力集中が小さい形状(突合せ溶接)に変更します。
 
(2) 耐震裕度向上工事
図−2参照
   既設設備の耐震性を一層向上させるため、格納容器冷却水クーラ2台の支持構造物を強化します。
 
(3) 原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る予防保全工事
図−3参照
   国内外PWRプラントでの応力腐食割れ事例を踏まえ、予防保全として溶接部表面の残留応力を低減させるため、600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器の冷却材出入口管台、安全注入管台、炉内計装筒管台の各溶接部について、ウォータージェットピーニング*1を、蒸気発生器の1次冷却材出入口管台溶接部についてはショットピーニング*2を施工します。
   
  *1: 金属表面に高圧ジェット水を吹き付けることにより、金属表面の引っ張り残留応力を圧縮応力に変化させる。
  *2: 金属表面に金属の玉を高速度でたたきつけることにより、金属表面の引っ張り残留応力を圧縮応力に変化させる。
 
(4) 高圧給水加熱器取替工事 
図−4参照
   同機で過去に発生した高圧給水加熱器伝熱管の応力腐食割れ事象を踏まえ、予防保全として、高圧給水加熱器2基について、伝熱管を銅合金製から耐食性に優れたステンレス鋼製に変更した新しいものに取り替えます。
 
2.保全対策について
(1)2次系配管の点検等 (図−5参照)
   美浜発電所3号機事故を踏まえ、2次系配管1,057箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。(超音波検査1,024箇所、内面目視点検33箇所)
 また、過去の点検で余寿命10年未満で減肉が確認されたため取り替える部位11箇所、他プラントでの減肉事象を踏まえて取り替える部位42箇所、今後の保守性を考慮して取り替える部位22箇所、配管取替え時の作業性を考慮して取り替える部位20箇所、合計95箇所を耐食性に優れたステンレス鋼配管に取り替えます。
 
3.燃料集合体の取り替え
   燃料集合体全数121体のうち49体(うち40体は新燃料集合体)を取り替える予定です。
 
4.今後の予定
 
 原子炉起動、臨界:平成19年10月下旬
 調整運転開始:平成19年11月上旬
 本格運転再開:平成19年11月下旬
 なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。

以  上

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