1.今回の定期検査を利用して実施する主要な工事 |
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大飯発電所3号機の原子炉容器上部ふた管台からの1次冷却材漏えい事象を踏まえ、長期的な設備信頼性維持を図るため、材質を変更するなど改良を施した新しい上部ふたに取替えます。
旧上部ふたについては、既設のB蒸気発生器保管庫内に保管します。
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国内PWRプラントにおける高サイクル熱疲労割れ事象(温度ゆらぎによる疲労)を踏まえ、内筒を有する再生熱交換器については定期的に点検を行っていますが、今後の保守性を考慮し、再生熱交換器一式(3台)を内筒のない構造のものに取り替えます。
旧再生熱交換器については、既設のC廃棄物庫に保管します。
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作業員の被ばく低減を図るため、コバルト-60等の放射性物質が機器や配管内表面への付着を抑制する効果等がある亜鉛を1次冷却材中に注入する装置を化学体積制御系に設置します。
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亜鉛注入は国内プラントで実績があり、1次冷却材中に放射化しにくい亜鉛を注入することで、機器や配管内表面に強固な被膜を形成させ、コバルト-60等の放射性物質が機器・配管内表面へ再付着することを抑制することで、1次冷却材系配管等の線量を低減する。 |
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2.今定期検査中に実施する保全対策について |
(1)600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れにかかる点検 |
(図−4参照) |
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国内外PWRプラントにおいて、600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れ事例を踏まえ、溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている蒸気発生器出入口管台および加圧器サージ管台について、外観目視点検や超音波探傷検査を実施し、健全性を確認します。
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美浜発電所3号機2次系配管破損事故を踏まえ、1,019箇所について超音波検査(肉厚測定)を実施します。
また、過去の点検結果から減肉が確認された部位9箇所、他プラントにおいて減肉を確認した類似部位1箇所、保守性を考慮し取り替える部位339箇所、合計349箇所の配管を炭素鋼から耐食性の優れたステンレス鋼、または低合金鋼の配管に取り替えます。
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3.燃料集合体の取り替え |
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燃料集合体全数157体のうち64体(うち60体は新燃料集合体)を取り替える予定です。 |
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4.今後の予定 |
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原子炉起動、臨界 | :平成19年 7月上旬 |
調整運転開始 | :平成19年 7月上旬 |
本格運転再開 | :平成19年 8月上旬 |
なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。 |