1.主要な工事等について |
(1) |
原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る点検・予防保全工事 |
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(図−1参照) |
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国内外PWRプラントにおける、600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れ事例に鑑み、溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材入口管台溶接部および蒸気発生器冷却材出口管台について、外観目視点検や超音波探傷検査を実施します。
また、予防保全として配管表面の残留応力を低減させるため、原子炉容器冷却材出入口管台溶接部および炉内計装筒管台溶接部についてはウォータージェットピーニング*1を、蒸気発生器冷却材出入口管台については、ショットピーニング*2を施工します。
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*1: |
金属表面に高圧ジェット水を吹き付けることにより、金属表面の引っ張り残留応力を圧縮応力に変化させる。 |
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*2: |
金属表面に金属の玉(ショット)を高速度で衝突させることにより、金属表面の引っ張り残留応力を圧縮応力に変化させる。 |
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2次系水質向上対策として、蒸気発生器への不純物持ち込み低減を図るため、 給水加熱器等の伝熱管を銅合金製からステンレス製に取り替えます。
また、復水器伝熱管からの海水漏えいを防止するため、伝熱管を銅合金製から 耐食性に優れたチタン製に取り替えます。
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2.保全対策について |
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美浜発電所3号機事故を踏まえ、2次系配管1,274箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。(超音波検査1,220箇所、内面目視点検54箇所:今回で未点検箇所の点検を終了)
また、過去の点検結果から減肉が確認された部位35箇所、保守性、作業性の観点から取り替える部位33箇所、合計68箇所について、ステンレス鋼などの配管に取り替えます。
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安全注入系統に設置された海外製弁3台を、保守性向上の観点から部品調達が容易な国産弁に取り替えます。
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3.燃料集合体の取り替え |
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燃料集合体全数193体のうち81体(うち60体は新燃料集合体。全て55,000MWd/t高燃焼度燃料)を取り替える予定です。 |
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4.今後の予定 |
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原子炉起動、臨界 | :平成19年 4月中旬 |
調整運転開始 | :平成19年 4月下旬 |
本格運転再開 | :平成19年 5月中旬 |
なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。
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