1.今回の定期検査を利用して実施する主要な工事 |
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平成16年5月に発生した大飯発電所3号機原子炉容器上部ふた管台からの1次冷却材漏えい事象に鑑み、長期的な設備信頼性を確保する観点から、管台および溶接材料を600系ニッケル基合金から耐応力腐食割れ性を向上させた690系ニッケル基合金に改良した原子炉容器上部ふた(制御棒駆動装置含む)に取替えます。
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(2)原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る点検・予防保全工事 |
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(図−2参照) |
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国内外PWRプラントにおける、600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れ事例に鑑み、溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材出入口管台、蒸気発生器冷却材出入口管台について、外観目視点検や超音波探傷検査を実施します。また蒸気発生器冷却材出入口管台については、配管内表面の残留応力を低減させるためのショットピーニング*を施工します。
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ショットピーニングとは、機械的振動によって、ショット(直径約4mmの金属球)を往復運動させて出入口管台溶接部に衝突させ、金属表面に塑性変形を与えて、表面近傍の引張残留応力を圧縮応力へ改善する。 |
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2.今回の定期検査中に実施する保全対策について |
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美浜発電所3号機事故を踏まえ、836箇所について超音波検査(肉厚測定)を実施します。なお、高圧排気管の直管部については、配管内面から目視点検等を実施します。さらに、過去の点検結果から減肉傾向のみられる部位等347箇所について、計画的に炭素鋼から耐食性に優れたステンレス鋼、低合金鋼、もしくは同種材料(炭素鋼)の配管に取り替えます。 |
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3.燃料集合体の取り替え |
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燃料集合体全数193体のうち93体(うち64体は新燃料集合体)を取り替える予定です。なお、新燃料集合体64体のうち、60体は集合体最高燃焼度55,000MWd/tの高燃焼度燃料です。 |
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4.今後の予定 |
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原子炉起動、臨界 | :平成18年12月上旬 |
調整運転開始 | :平成18年12月中旬 |
本格運転再開 | :平成19年 1月上旬 |
なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。 |
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