プレスリリース

2006年4月21日
関西電力株式会社

大飯発電所2号機の定期検査開始について

1.主要な工事等について
(1) 原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る
予防保全対策工事
(図−1参照)
   国内外PWRプラントにおける、600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れ事例に鑑み、600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材出入口管台溶接部および炉内計装筒管台溶接部について、予防保全として、配管表面の残留応力を低減させるためのウォータージェットピーニングを施工します。

*ウォータージェットピーニング
水中で高圧ジェット水を噴射すると気泡が発生し、金属表面近傍で崩壊する時の衝撃力で金属表面近傍の残留応力を低減する。
 
(2)2次系熱交換器他取替工事 (図−2参照)
   2次系水質向上対策として、蒸気発生器への不純物持ち込み低減を図るため、給水加熱器等の伝熱管を銅合金製からステンレス製に取り替えます。
 また、復水器伝熱管からの海水漏えいを防止するため、伝熱管を銅合金製から耐食性に優れたチタン製に取り替えます。 
 
2.保全対策について
・2次系配管の肉厚検査等 (図−3参照)
   美浜発電所3号機2次系配管破損事故を踏まえ、739箇所について超音波検査(肉厚測定)を実施します。
 また、過去の点検結果から減肉が確認された部位33箇所、保守性・作業性を考慮して取り替える部位111箇所、合計144箇所をステンレス鋼、低合金鋼、もしくは同種材料(炭素鋼)の配管に取替えます。
 
3.燃料集合体の取り替え
   燃料集合体全数193体のうち69体(うち48体は新燃料集合体で、すべて、 55,000MWd/tの高燃焼度燃料)を取り替える予定です 。
 
4.今後の予定
 
 原子炉起動、臨界:平成18年8月中旬
 調整運転開始:平成18年8月中旬
 本格運転再開:平成18年9月上旬
なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。

以  上

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