プレスリリース

2005年12月26日
関西電力株式会社

大飯発電所4号機の定期検査開始について

1.主要な工事等について
  ・原子炉容器供用期間中検査 (図−1参照)
   原子炉容器の供用期間中検査(10年毎に計画的に実施)として、原子炉容器溶接部等の超音波探傷検査を行い、健全性を確認します。
 
2.保全対策について
(1)原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る点検 (図−2参照)
   国内外PWRプラントにおいて、600系ニッケル基合金を用いた原子炉容器上部ふた管台や1次冷却材系統の溶接部で応力腐食割れが発生した事例に鑑み、溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器上部ふた管台全数(70本)、原子炉容器冷却材出入口管台、加圧器のスプレ管台およびサージ管台、ならびに蒸気発生器出入口管台について、外観目視点検や超音波探傷検査を実施します。
 
(2)高サイクル熱疲労割れに係る点検 (図−3参照)
   国内PWRプラントにおいて、再生熱交換器の胴側出口配管部で、高温水と低温水の混合により発生する温度ゆらぎを主な要因とする高サイクル熱疲労割れが発生した事例に鑑み、同様の熱疲労割れが発生する可能性のある余熱除去クーラ出口バイパスライン接続部について、超音波探傷検査を実施します。
 
(3)2次系配管の点検等 (図−4参照)
   美浜発電所3号機2次系配管破損事故を踏まえ、895箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。
 また、過去の点検結果から減肉傾向の見られる部位等389箇所について、計画的に配管を取り替えます。


*: 炭素鋼材から耐食性に優れたステンレス鋼または低合金鋼の配管に取り替えを行う箇所は377箇所、熱膨張の影響を考慮して炭素鋼材で取り替えを行う箇所は12箇所。
 
(4)中央制御室への蒸気流入に係る点検 (図−5参照)
   美浜発電所3号機2次系配管破損事故において、中央制御室につながるケーブルトレイ及び電線管の壁貫通部等のシール施工が不適切であったため、中央制御室への蒸気浸入が認められたことを踏まえて、中央制御室貫通部等のシール施工状況を点検し、不適切な箇所については補修を行います。
 
3.燃料集合体の取り替え
   燃料集合体全数193体のうち100体(うち64体は新燃料集合体)を取り替える予定です。
 なお、今回取り替える新燃料集合体64体は、全て集合体最高燃焼度 55,000MWd/tの高燃焼度燃料です。
 
4.今後の予定
 
 原子炉起動、臨界:平成18年3月上旬
 調整運転開始:平成18年3月中旬
 本格運転再開:平成18年4月上旬

以  上

プレスリリース