プレスリリース

2005年12月1日
関西電力株式会社

大飯発電所3、4号機 復水処理装置再生排水処理設備からの排出ガスおよび排水中のダイオキシン濃度測定結果(速報)について

 大飯発電所においては、ダイオキシン類対策特別措置法に基づき、1回/年の頻度で大飯発電所1、2号機および3、4号機の復水処理装置再生排水処理設備からの排出ガスと排水の試料採取を行い、成分分析を行っています。
 平成17年度の分析については、9月15日〜16日に試料採取を行い、分析会社により試料の成分分析を行っていましたが、11月29日、分析会社より、同設備からの排出ガス中に基準値を上回るダイオキシンが検出されたとの報告(速報)を受けました。
 当社は、同設備の運転を停止するとともに、同設備周辺をロープで区画し、立ち入り制限を行いました。また、同設備の運転状況等を確認のうえ、11月30日、関係機関に報告しました。
  復水処理装置再生排水処理設備:
      プラント運転中に、2次系統水中の不純物を除去する復水処理装置の、イオン交換樹脂を再生する際に発生した廃液を焼却処理する設備であり、プラント運転中は連続運転を行っている。

<復水処理装置再生排水処理設備の運転状況>
   当該設備は、平成16年11月に実施した定期点検終了後、処理運転を開始しており、ダイオキシンの発生に影響を与える燃焼炉温度低(設定値900℃)の警報発信はなく、試料採取日および至近の1ヶ月間においては、燃焼炉温度は、約960℃(通常運転値)で安定しており、良好な運転状態でした。

<今後の対応>
  当該設備の使用を当面停止します(11月29日〜停止中)。
  原因を究明して、必要に応じて当該設備を改善します。
  当社原子力発電所における他の復水処理装置再生排水処理設備についても、運転状況の確認・点検およびダイオキシン濃度の測定を行います。
  今後は、排水について当該設備出口および放水口を測定ポイントとして、ダイオキシン濃度の測定を行います。
  復水処理装置再生排水処理設備からのダイオキシン濃度測定回数を増やします(他の復水処理装置再生排水処理設備においても同様)。
  大飯発電所においては、放水口付近の海域におけるダイオキシン濃度、敷地境界付近の大気および敷地内の土壌におけるダイオキシン濃度の分析を行います。

以 上

 (ダイオキシン濃度(大飯3,4号機))
試料採取日 排出ガス中ダイオキシン濃度
(ng(10億分の1グラム)-TEQ/m3)
排水中ダイオキシン濃度[*1]
(pg(1兆分の1グラム)-TEQ/リットル)
H17.9.16 8.9[*2] 約0.053
排出基準値 10
  *1: 排水中ダイオキシン濃度、および環境省令に定める排出基準値は、放水口における濃度を示す。上記数値は計算値。(設備出口での検出値8,400pg-TEQ/リットルから放水口における濃度を算出)
  *2: 空気中の拡散効果により環境安全上の問題はない。
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