プレスリリース

2005年9月29日
関西電力株式会社

美浜発電所1号機の原子炉手動停止について(加圧器安全弁出口温度上昇に伴う点検の実施)

 美浜発電所1号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力34万キロワット、定格熱出力103万1千キロワット)は、第21回定期検査の調整運転中(電気出力約100%)の平成17年9月17日に発生したB-湿分分離加熱器加熱蒸気ドレン管温度計管台溶接部からの漏えいのため、同日、電気出力を約50%として、点検・調査しました。その結果、今定期検査で当該溶接部に実施した手直し溶接が漏えいの原因であると推定されたため、当該部(B系)に加え、同様の手直しを行ったA-湿分分離加熱器加熱蒸気ドレン管温度計管台溶接部についても補修することとしました。
 このため、9月29日(本日)夕刻から出力降下を開始し、原子炉を停止してこれらの対策工事を実施する予定です。

[平成17年9月28日発表済み]

 このような状況の中、本日4時32分、1次冷却材系統の加圧器に設置されているB加圧器安全弁の出口温度(通常約52℃)の上昇を示す注意警報(設定値60.3℃)が発信し、4時50分には「加圧器逃がし弁・安全弁出口温度高」警報(設定値77℃)が発信しました。直ちに、加圧器逃がし弁および安全弁の出口温度を確認した結果、B加圧器安全弁出口温度が約90℃に上昇していました。
 これらのことから、B加圧器安全弁シート部(弁内部にある流れを止める部分)から、わずかな漏れが発生している可能性があると考えられます。現状、加圧器の水位や圧力、加圧器安全弁出口側の蒸気を回収する加圧器逃がしタンクの水位、圧力、温度等に変化が見られないことから、シート漏れの程度はわずかなものと判断され、今後、監視強化を継続します。
 なお、本事象による環境への放射能の影響はありません。

 美浜発電所1号機は、計画通り、本日夕刻(17時頃)から出力降下を開始し、原子炉を停止し、湿分分離加熱器加熱蒸気ドレン管温度計管台溶接部の補修と、加圧器安全弁の点検を行います。

    ※: 加圧器安全弁
      加圧器と加圧器逃がしタンクとの間に設置され、加圧器圧力(通常値約15.4MPa)が高くなった時に、自動的に開放し加圧器逃がしタンクに圧力を逃がす。加圧器圧力が約16.1MPa以上になった時に開放する「加圧器逃がし弁」2台と、そのバックアップとして、約17.2MPa以上になった時に開放される「加圧器安全弁」2台がある。

以  上

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