プレスリリース

2005年8月11日
関西電力株式会社

高浜発電所1号機の定期検査開始について

1.保全対策について
 (1)原子炉容器管台溶接部の応力腐食割れに係る点検 (図-1参照)
   国内外PWRプラントにおいて、600系ニッケル基合金を用いた1次冷却材系統の溶接部で応力腐食割れが発生した事例に鑑み、溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材入口管台について、外観目視点検を実施します。

 (2)高サイクル熱疲労割れに係る点検 (図-2参照)
   国内PWRプラントにおいて、再生熱交換器の胴側出口配管部で、高温水と低温水の混合により発生する温度ゆらぎを主な要因とする高サイクル熱疲労割れが発生した事例に鑑み、同様の熱疲労割れが発生する可能性のある余熱除去クーラバイパスライン接続部について、超音波探傷検査を実施します。

 (3)2次系配管の点検等 (図-3参照)
   美浜発電所3号機事故を踏まえ、2次系配管1,063箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。
 (超音波検査1,041箇所、目視点検22箇所)
 過去の点検結果から減肉傾向の見られる部位等63箇所について、計画的に炭素鋼から耐食性の優れたステンレス鋼の配管に取り替えます。

 (4)中央制御室への蒸気流入に係る点検 (図-4参照)
   美浜発電所3号機事故において、中央制御室につながるケーブルトレイおよび電線管の壁貫通部等のシール施工が不適切であったため、中央制御室への蒸気浸入が認められたことを踏まえて、中央制御室貫通部等のシール施工状況を点検し、不適切な箇所については補修を行います。

2.燃料集合体の取り替え
   燃料集合体全数157体のうち69体(うち52体は新燃料集合体)を取り替える予定です。

3.今後の予定
 
原子炉起動、臨界 平成17年 9月下旬
調整運転開始 平成17年 9月下旬
本格運転再開 平成17年10月下旬

以 上

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