プレスリリース

2005年4月8日
関西電力株式会社

原子力発電所の運転実績等について (平成16年度)

1.運転実績の総括

 平成16年度の当社原子力発電所(11基,976.8万kW)の稼働実績は、発電電力量約600億3千万kWh[前年度実績:約764億7千万kWh]、設備利用率70.2%[同:89.1%]時間稼働率68.6%[同:86.9%]の運転実績で、年度当初の運転計画を下回りました。
 運転状況では、美浜3号機二次系配管破損事故に伴う他ユニットの点検停止が8件、事故等(美浜3号機二次系配管破損事故含む)による停止が5件あり、設備利用率および時間稼働率の低下につながりました。
表-1

2.運転状況
 (1)定期検査

 昨年度に定期検査を終了したユニットは9基あり、これらの定期検査期間の平均日数(調整運転期間含む)は約120日[前年度実績:約82日(7基)]でした。定期検査における大型工事としては、高浜1号機、2号機および4号機で2次系熱交換器取替工事と、高浜1号機で燃料取替用水タンク取替工事等を実施しています。 大飯3号機では、原子炉容器上部ふた制御棒駆動装置取付管台からの漏えいの影響(定期検査期間:295日)で、また、大飯1号機では、美浜3号機二次系配管破損事故に伴う配管点検の影響(定期検査期間:160日)で、それぞれ当初計画よりも定期検査終了時期が大幅に遅れました。

 (2)運転期間

 前回定期検査終了(営業運転日起算)から、定期検査開始までの期間は平均で約382日間でした。運転期間が最も長かったのは、美浜3号機、高浜1号機、高浜4号機でともに397日間でした。
[注:運転期間(定期検査間隔)は定期検査開始日を含む。ただし、0時開始の場合は含まない。]

 (3)異常事象

 安全協定に基づき報告した異常事象は19件[うち法律:8件]あり、いずれの事象においても周辺環境への放射能の影響はありませんでした。 法律対象事象については、国際原子力事象評価尺度では全て0と評価(暫定2件含む)されました。発電に支障を与えた異常事象は、原子炉停止が4件、発電停止が1件、運転中に出力抑制したものが1件ありました。また、工学的安全設備の待機除外が2件、管理区域内の労働災害が1件ありました。
表-3

3.輸送実績

 新燃料集合体の輸送、低レベル放射性廃棄物の輸送、使用済み燃料の輸送実績は表-5,6に示すとおりでした。
表-5

4.2次系配管点検

 配管点検は総数43,208箇所(H16年8月公表)のうち平成16年度末で35,510箇所を点検済です。美浜3号機二次系配管破損事故発生以降の配管取替箇所数は、平成16年度末で71箇所(M3は取り替え中を含む)でした。
 なお、点検未実施箇所の7,698箇所については、今後2~3回の定検で点検を行います。
表-7

以 上

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