プレスリリース
2004
2004年9月22日
大飯発電所4号機の定期検査開始について
- 1.保全対策について
- (1)原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る点検(図-1参照)
国内外PWRプラントにおいて、600系ニッケル基合金を用いた原子炉容器上部ふた管台や1次冷却材系統の溶接部で応力腐食割れが発生した事例に鑑み、以下の点検を実施します。
原子炉容器上部ふた管台の点検
原子炉容器上部ふた管台全数(70本)について、上部ふた表面の外観目視点検を実施し、漏えいの無いことを確認します。
1次冷却材系統管台溶接部等の点検
溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材出入口管台、蒸気発生器冷却材出入口管台、加圧器逃がし弁管台等について、外観目視点検や超音波探傷検査を実施し、健全性を確認します。 - (2)高サイクル熱疲労割れに係る点検(図-2参照)
国内PWRプラントにおいて、再生熱交換器の胴側出口配管部で、高温水と低温水の混合により発生する温度ゆらぎを主な要因とする高サイクル熱疲労割れが発生した事例に鑑み、同様の熱疲労割れが発生する可能性のある余熱除去ポンプ入口ミニマムフローライン接続部などについて、超音波探傷検査を実施します。 - (3)2次系配管の肉厚検査について(図-3参照)
当初より計画していた283箇所について、超音波検査(肉厚測定)を実施します。 なお、美浜発電所3号機において、2次系配管が減肉し破損した事故に鑑み、点検箇所を追加する方向で検討しています。
※:大飯発電所4号機は、8月13日~9月5日の間、プラントを停止し2次系配管47箇所の超音波検査(肉厚測定)を行い、健全性を確認しています。 - 2.燃料集合体の取り替え
- 燃料集合体全数193体のうち93体(うち76体は新燃料集合体)を取り替える予定です。
なお、新燃料集合体76体のうち、60体は集合体最高燃焼度 55,000MWd/tの高燃焼度燃料です。 - 3.今後の予定
- 原子炉起動、臨界:平成16年11月上旬
調整運転開始 :平成16年11月上旬
本格運転再開 :平成16年11月下旬
なお、定期検査の作業工程については、別紙を参照下さい。 -
以 上