プレスリリース

2004年4月9日

高浜発電所1号機および2号機の今後の運転方針について

 高浜発電所1号機(以下高浜1号機という)は、昭和49年11月14日に運転を開始して以来、本年で30年を迎えることとなり、また、高浜発電所2号機(以下高浜2号機という)は、昭和50年11月14日に運転を開始して以来、来年に30年を迎えることとなりますが、当社としましては高浜1号機および高浜2号機の今後の運転継続について、以下の方針を基に対処したいと考えておりますのでご報告致します。  

 我が国では、原子力発電所の運転年数に関する許認可制度はなく、法律に基づく国の定期検査に合格した上で運転を継続する仕組みとなっております。 また、国における原子力発電所の高経年化の対応については、電気事業者は各プラントが30年を迎える段階で、安全にかかわる全ての機器などを対象として長期間の運転を想定した技術評価を行い、10年程度の長期保全計画を策定し、これらの計画を国が評価確認し、さらに、これを10年毎に実施する定期安全レビュー時に改めて全体的な再評価を行う仕組みとなっております。  

 高浜1号機および高浜2号機は、原子力発電に対する信頼性を高め、将来的にも電力を安定して効率よくお届けすることをめざして、蒸気発生器を取替えました。さらに予防保全対策として、その他の設備の改善や更新を積極的に実施するとともに定期検査などにおいて設備の点検・保守を確実に実施し、発電所の安全性と信頼性の向上に努めております。  

 また、高経年化への対応としましては、評価条件として60年間の運転年数を仮定し、高浜1号機および高浜2号機の安全にかかわる全ての機器などを対象として、経年変化に対する健全性評価を行い、昨年12月18日に国及び関係自治体にその結果を報告させて頂いたところであります。この検討結果では、従来から実施してきた定期検査などにおける設備の点検・保守に加え、高経年化に対応した長期保全計画を策定し、それを適切に実施していくことで、今後の運転継続においても設備の健全性や安全性の確保は十分図られるものと、本年3月18日に国の評価を得ております。

 以上のような技術評価を踏まえ、当社としましては約1年毎の定期検査などの仕組みと、今後の長期保全計画に基づく取り組みの中で十分な安全性を確保しながら、引き続き、今後10年間程度運転を継続する所存であります。

 また、その後の運転については、次回に実施する定期安全レビューの中で改めて全体的な再評価を行ったうえで、その時点におけるエネルギーセキュリティ、地球温暖化対策などに果たす原子力の役割、地元雇用や発注など地元経済への影響なども勘案し、関係機関と十分協議を行い、当社として総合的に判断するものとします。  

 当社としては、今後とも、安全確保を第一に安全・安定運転に努めるとともに、地域との共生を図りつつ、事業運営にあたってまいりますので、変わらぬご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。        

以 上

プレスリリース