プレスリリース
2004
2004年2月6日
大飯発電所2号機の定期検査開始について
- 主要な工事等について
1次冷却材ポンプ供用期間中検査等 (図-1参照)
1次冷却材ポンプの供用期間中検査として、4台ある1次冷却材ポンプのうち、A-1次冷却材ポンプについて、主フランジボルト並びに同締め付け部等の耐圧部の健全性を確認するとともに、分解検査としてインペラ等の内部部品について点検を実施します。
- 保全対策について
(1) 原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る点検 (図-2参照) 国内外PWRプラントにおいて、600系ニッケル基合金を用いた1次冷却材系統の溶接部で応力腐食割れが発生した事例に鑑み、溶接箇所に600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材出入口管台、原子炉容器底部の炉内計装筒管台および加圧器サージ管台について、漏えいの有無を確認するため外観目視点検を実施するとともに、原子炉容器冷却材出入口管台については、点検計画に基づく超音波探傷検査を実施します。 (2) 高サイクル熱疲労割れに係る点検 (図-3参照) 国内PWRプラントにおいて、再生熱交換器の胴側出口配管部で、高温水と低温水の混合により発生する温度ゆらぎを主な要因とする高サイクル熱疲労割れが発生した事例に鑑み、同様の熱疲労割れが発生する可能性のある余熱除去ポンプ入口ミニマムフローライン接続部などについて、超音波探傷検査を実施します。 (3) 余熱除去系統他配管の点検および補修工事 (図-4参照) 国内PWRプラントのステンレス配管に貼り付けられた塩化ビニールテープが原因で応力腐食割れが発生した事例に鑑み、余熱除去系統や化学体積制御系統等の配管について配管外表面の点検を行い、塩化ビニールテープの貼り付け跡が認められた箇所については、浸透探傷検査(PT)を実施します。
なお、前回(第17回)定期検査で指示が認められ、深さ測定にて配管の最小厚さを満足していることが確認されている8箇所について、今後の継続的な点検に伴う作業性等を勘案し、同種の配管に取り替えます。(4) 海塩粒子による応力腐食割れに係る点検 国内プラントにおいて、ステンレス配管に海塩粒子が付着し、応力腐食割れが発生した事例に鑑み、海塩粒子が付着しやすい場所にあるステンレス配管(海水系配管下方にある配管等)について、目視点検および配管表面の塩分量測定を実施します。
- 燃料集合体の取替え
燃料集合体全数193体のうち73体(うち64体は新燃料集合体)を取り替える予定です。
- 今後の予定
原子炉起動、臨界:平成16年3月下旬
調整運転開始 :平成16年3月下旬
本格運転再開 :平成16年4月下旬
以 上
<参考資料>