プレスリリース

2002年11月15日

美浜発電所3号機の手動停止について



 美浜発電所3号機(加圧水型軽水炉;定格出力82.6万kw)は、定格出力運転中のところ、11月12日1時40分頃、発電室員の巡回点検においてC-1次冷却材ポンプ封水注入ラインベント弁の溶接部付近からの漏えいを発見した。
 漏れた水(封水)の放射能濃度は十分低く(0.16Bq/cc)、床面の水は直ちに回収するとともに、漏えい部をポリシートで覆い、漏えい水(約60リットル/h)を直接回収できるよう措置した。
 この漏えいに伴い、C-1次冷却材ポンプへの封水注入量が約1.85m
3/hが約1.9m3/hに増加しているが、現在はその状態で安定しており、1次冷却材ポンプの運転には影響がなく、原子炉や1次冷却材等の主要パラメータにも変化はない。
 漏えい量が安定していることから、漏えい部全体を鉄箱で囲み、充てん材を注入する工法で漏えいを停止することとし、それまでの間は、漏えい量や運転パラメータの監視強化を継続していくこととした。

 14日22時30分から補修作業に着手していたところ、同日23時55分頃、封水注入量が約1.93m3/hから約2.26m3/hに増加し、現場において漏れ量の増大も確認されたことから、本日0時55分、原子炉を停止することを決定し、15日1時10分から負荷降下を開始しており、本日8時10分頃には発電を停止する予定である。
 なお、この事象による周辺環境への放射能の影響はない。

封水:1次冷却材ポンプのシール部の潤滑と清浄度確保のため、化学体積制御系から供給される水

以 上

<参考資料>


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