プレスリリース

2002年11月1日

高浜発電所2号機の原子炉起動および調整運転の開始について


1.今回の定期検査を利用して実施した主要な工事
  (1)1次冷却材ポンプ供用期間中検査          (図-1参照
      1次冷却材ポンプの供用期間中検査として、3台ある1次冷却材ポンプのうち、B-1次冷却材ポンプについて、主フランジボルト並びに同締め付け部等耐圧部の健全性を確認するとともに、分解検査としてインペラ等の内部部品について点検しました。
  (2)出力領域計測装置検出器取替工事
     信頼性維持の観点より、原子炉運転時の出力状況を監視するために原子炉外に設置している出力領域計測装置の検出器(全8個中2個)を計画的に取り替えました。
   
  (3)放射線管理用計測装置検出器取替工事       (図-2参照
     保守性向上の観点より、エリアモニタ検出器(*1)およびプロセスモニタ検出 器(*2)をGM管検出器(*3)から、部品調達が容易で現検出器と同等の性能を有する半導体検出器に取り替えました。
    (*1)エリアモニタ検出器
       管理区域内および中央制御室等、運転員他が立ち入る区域の放射線量率を測定・監視している検出器。
    (*2)プロセスモニタ検出器
       発電所の各系統の流体(水、ガス等)から放出される放射線を測定し、放射性物質の漏えいを検知する検出器。
    (*3)GM管
       ガラス管の中心部と側面に電極を設けガスを封入したものであり、電極に高電圧を印加して使用する。管内に入射した放射線によりガスが電離され、外部へ電気信号を発信する。
 発案者の名前をとってガイガー・ミューラー管(計数管)、略してGM管と呼ばれている。
       
  (4)定格熱出力一定運転に伴う運転管理強化
     定格熱出力一定運転の導入にあたり、運転管理の信頼性を一層向上させるため、発電機出力過大を知らせる警報を制御盤に追設する他、運転情報を管理しているコンピュータのソフト改良や、発電機出力の監視画面を追加しました。
       
2.蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査(ECT)の結果
   3台ある蒸気発生器の伝熱管全数(既施栓管を除く10,097本)について、健全性を確認するため渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、有意な信号は認められませんでした。

 なお今回、伝熱管の健全性が確認され、有意な信号指示が認められた場合を想定してあらかじめ見込んでいた伝熱管の補修に係る作業期間が不要になったことから、定期検査の後工程を前倒したことで、全体工程が6日間短縮する見込みです。

       
3.燃料集合体の検査結果
   燃料集合体(36体)について外観検査を実施した結果、異常は認められませんでした。
 また、燃料集合体全数157体のうち69体を取り替えました。
(取替用燃料集合体のうち56体は新燃料集合体。)
 
4.次回定期検査の予定
   平成15年冬頃

以 上

<参考資料>

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