プレスリリース

2002年9月20日

高浜発電所3号機の定期検査開始について


1.今回の定期検査を利用して実施する主要な工事
(1) 1次冷却材ポンプ供用期間中検査          (図-1参照)
  1次冷却材ポンプの供用期間中検査として、3台ある1次冷却材ポンプのうち、B-1次冷却材ポンプについて、主フランジボルト並びに同締め付け部等耐圧部の健全性を確認するとともに、分解検査としてインペラ等の内部部品について点検します。
   
(2) 出力領域計測装置検出器取替工事
  信頼性維持の観点より、原子炉運転時の出力状況を監視するために原子炉外に設置している出力領域計測装置の検出器(全8個中2個)を計画的に取り替えます。
   
(3) 放射線管理用計測装置検出器取替工事      (図-2参照)
 

保守性向上の観点より、エリアモニタ検出器(*1)およびプロセスモニタ検出器(*2)をGM管検出器(*3)から、部品調達が容易で現検出器と同等の性能を有する半導体検出器に取り替えます。

  (*1) エリアモニタ検出器
    管理区域内および中央制御室等、運転員他が留まる区域の放射線量率を測定・監視している検出器。
  (*2) プロセスモニタ検出器
    発電所の各系統の流体(水、ガス等)から放出される放射線を測定し、放射性物質の漏えいを検知する検出器。
  (*3) GM管
    ガラス管の中心部と側面に電極を設けガスを封入したものであり、電極に高電圧を印加して使用する。管内に入射した放射線によりガスが電離され、外部へ電気信号を発信する。発案者の名前をとってガイガー・ミューラー管(計数管)、略してGM管と呼ばれている。
   
(4)

定格熱出力一定運転(*4)に伴う運転管理強化
定格熱出力一定運転の導入にあたり、運転管理の信頼性を一層向上させるため、発電機出力過大を知らせる警報を制御盤に追設する他、運転情報を管理しているコンピュータのソフト改良や、発電機出力の監視画面追加を行います。

  (*4) 定格熱出力一定運転
    原子炉熱出力を原子炉設置許可で認められた最大値である定格熱出力(高浜発電所3号機の場合、266万キロワット)で一定に保ったまま運転する方法。冬季のように海水温度が低い時期には発電効率が良くなり、従来の定格電気出力一定運転と比べ、発生する電気が増加する。
   

2.燃料集合体の取替え

   燃料集合体全数157体のうち69体を取り替える予定です。
   (取替用燃料集合体のうち56体は新燃料集合体。)

3.今後の予定

   原子炉起動、臨界:平成14年11月上旬
   調整運転開始   :平成14年11月中旬
   本格運転再開   :平成14年12月上旬

 なお、高浜発電所3号機は、11月中旬に予定される調整運転の開始から、定格熱出力一定運転を実施する予定です。

以 上

<参考資料>

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