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(1)出力領域計測装置検出器取替工事 |
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信頼性維持の観点より、原子炉運転時の出力状況を監視するために原子炉外に設置している出力領域計測装置の検出器(全8個中2個)を計画的に取り替えました。 |
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(2)放射線管理用計測装置検出器取替工事 (図-1参照)
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保守性向上の観点より、エリアモニタ検出器(*1)およびプロセスモニタ検出器(*2)をGM管検出器(*3)から、部品調達が容易で現検出器と同等の性能を有する半導体検出器に取り替えました。 |
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(*1)エリアモニタ検出器 |
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管理区域内における人の立入制限等の管理を行うため、管理区域内の放射線量率を測定・監視している検出器。 |
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(*2)プロセスモニタ検出器 |
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発電所の各系統の流体(水、ガス等)から放出される放射線を測定し、放射性物質の漏えいを検知する検出器。 |
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(*3)GM管 |
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ガラス管の中心部と側面に電極を設けガスを封入したものであり、電極に高電圧を印加して使用する。管内に入射した放射線によりガスが電離され、外部へ電気信号を発信する。発案者の名前をとってガイガー・ミューラー管(計数管)、略してGM管と呼ばれている。 |
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(3)定格熱出力一定運転に伴う運転管理強化 |
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定格熱出力一定運転の導入にあたり、運転管理の信頼性を一層向上させるため、発電機出力過大を知らせる警報を制御盤に追設する他、運転情報を管理しているコンピュータのソフト改良や、発電機出力の監視画面を追加しました。 |
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2.運転中に発生したトラブルの対策工事 (図-2参照) |
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平成13年6月11日に、B-主蒸気管サンプルノズル閉止栓管台付け根部から蒸気漏れが確認されたため、同月14日に充填材により補修を行いました。
今定期検査にて、漏えい箇所の配管を切断し、原因調査を実施した結果、以下のことが確認されました。 |
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・管台と溶接金属との境界に融合不良(溶け込み不足による溶着不良)が、また溶接部外表面にはブローホール(*)が確認されました。 |
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・破面について外観観察を実施した結果、融合不良部が溶接部表面に開口してたブローホールの一つとつながっていることが確認されました。 |
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原因は、第13回定期検査時(平成2年4月~7月実施)に実施したサンプルノズル取替えの際に、管台内面のネジ部を除去したことにより、管台の肉厚が薄くなったために、内在していた融合不良が管台内表面で開口した可能性があり、これが原子炉起動・停止に伴う内圧変化の繰り返しにより、外表面に開口していたブローホールとつながったことで、漏えいに至ったものと推定されました。
対策として、漏えいが認められた管台付け根部を含む主蒸気管を切断し、同寸法、同材質で管台のない新管に取り替えました。また、同様の改造を行っている管台(5箇所)について、磁粉探傷検査(MT)により健全性を確認するとともに、改造を行っていない管台(41箇所)についても、念のため、同検査により健全性を確認しました。
(*)ブローホール:溶接中に発生したガスが溶接金属中に残存し、空洞となったもの。 |
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3.蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査(ECT)の結果 |
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2台ある蒸気発生器のうち、A-蒸気発生器伝熱管(3,382本)について、健全性を確認するため渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、有意な信号は認められませんでした。 |
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4.燃料集合体の検査結果 |
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燃料集合体(16体)について外観検査を実施した結果、異常は認められませんでした。
また、燃料集合体全数121体のうち53体を取り替えました。
(取替用燃料集合体のうち36体は新燃料集合体。) |
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5.次回定期検査の予定 |
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平成15年秋頃 |